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開成中学校の国語を東大生が徹底解説!【中学受験 国語】

画像引用元:https://www.axona-aichi.com/projects/archives/482
開成中学校といえば、男子御三家の一角を占める、中学受験ではトップクラスのレベルを誇る名門校です。
その難易度の高さゆえ、合格するためには膨大な勉強量が必要となります。
さらに、全体的に難易度が高い開成の入試の中でも、近年では算数・理科が易化傾向にあり、国語の重要性が増しています。
つまり、開成中学に合格するためには、国語で高得点を獲得することが、これまで以上に重要になってきているのです。
この記事では、そんな高難易度の開成中学校国語の
- 問題形式
- 合格点
- 問題傾向
- 実際に出題された問題
- 合格までの、具体的な対策方法
などについて徹底解説をしていきます。
「開成中の国語で合格点をとるための必勝戦略」
一緒に立てていきましょう🔥
⬇️開成中学校と同じレベル帯の学校として挙げられることも多い、筑波大学附属駒場中学校についての過去問解説記事はこちら!受験を考えている方は必見です!
⬇️合格するためには、効率的な勉強が必要不可欠です。東大生100人にアンケートをとった結果、驚くほど効果のある勉強法が明らかになりました!
目次
1. 実は特殊な、開成中学校の国語の問題形式
対策を立てるためには、まず開成中学校の国語の問題形式を知らなければなりませんよね?
問題形式は、この図のようになっています。
問題形式
- 試験時間:50分
- 配点:85点
開成中の国語の入試問題は、非常に高い国語力が求められます。説明的文章の語彙レベルは大学入試に近いと言われています。
さらに、記述問題が中心で、その記述が、ただの記述ではないんです。
圧倒的な長文記述が開成の特徴です。

国語の解答用紙
例えば、2023年度の入試では、解答用紙全体に対して記述問題が占める割合が非常に高く、選択問題などは一切出題されませんでした。 漢字の書き取りは出題されましたが、配点は低くなっています。
合格点をとるために、この長文記述が最も大切なポイントなのです。
開成中学の国語の記述問題は、大きく3つの種類に分けられます。
- 文中の言葉を使ってまとめるもの
- 自分の言葉で言い換えるもの
- 自分の意見を述べるもの
いずれも、限られた解答欄の中で、正確に、かつ分かりやすく記述することが求められます。
また、近年では記述問題の文字数指定が減少し、「わかりやすく説明しなさい」といった、解答の自由度が高い問題が増加しています。これは、単に文章の内容を理解するだけでなく、それを自分の言葉で再構成し、論理的に説明する能力を重視していると言えるでしょう。
このような傾向から、開成中学の国語では、記述力、特に要約力と表現力が試されていると言えます。
⬇️長文記述について詳しくまとめている記事はこちら!長文記述について課題を感じている方は必見です🔥
⬇️要約問題について詳しくまとめている記事はこちら!要約問題の解き方がよくわかります!
得点しやすい問題
一方で、漢字などの知識問題はそこまでの難易度ではありません。
例えば、2024年入試で出題された漢字を見てみましょう。
開成中2024年度で出題された漢字一覧
- 第一問 A精査 B定時 C建前 D神経
- 第二問 A道楽 B年配 C素養
これらはしっかりと学習していれば書けるものです。 合格点をとるために、漢字は早めにしっかりと対策して取り切りましょう。
漢字の先取りは、他の科目の点数アップにも直結します。またヨミサマ。では漢字の覚え方についても記事にしておりますので、是非、こちらの方もチェックしてみてください!
2. 合格するためには、国語で何点取ればいい?
解答用紙を見て少し尻込みしてしまった方もいるかもしれませんが、もちろんこれら全てを完璧に仕上げなければならないわけではありません。
合格点を取れればよいのです。
合格点については公式に発表されてはいませんが、おおむね70%程度の得点を、合格する生徒は取っているようです。過去の合格最低点や合格者平均点から見ても、7割程度の得点率が必要と考えられます。
漢字などの知識問題で確実に得点し、記述問題でも部分点を積み重ねていくことで、合格点に到達することができるでしょう。
3. 過去問分析から見えてくる、一貫した問題傾向
開成中学校の国語は難易度が高いですが、実は例年似たようなテーマを扱っています。
さらに、出題される文章の種類も、近年では「論説文」と「小説」、「小説」と「随筆」など、ある程度パターン化していることが分かります。
これらのテーマや文章の種類を重点的に学習していけば、効率よく合格点に達することができます。
説明的文章のテーマは、科学技術や歴史、社会問題に関する内容が多いです。これは、開成中学校の教育理念である「開物成務」(人間性を開拓啓発し、人としての務めを成すという意味) を反映していると考えられます。

画像引用元:https://ameblo.jp/gingablog/entry-11617806534.html
一方、文学的文章のテーマは、少年期の葛藤や成長、友情、家族愛などを描いたものが中心で、人生における重要な価値観や倫理観を問う作品が多いです。
例えば、最近の2024年の国語の第一問では、「AI技術と人間の未来」に関するテーマが出題されました。
この物語では、AI技術の発展によって、人間の仕事が奪われるのではないかという不安が広がる中、主人公はAI技術の可能性と課題について深く考えさせられます。
AI技術は、人間の生活を豊かにする一方で、人間の創造性や倫理観を脅かす可能性も秘めているという複雑な問題を提起しています。
上述したテーマについては、特に詳しく自分の意見が言えるようになっていると良いでしょう。
また、開成中学の国語では、時に予想外の形式の問題が出題されることがあります。
例えば、2018年度には、本文が報告書で、さらに売れ行き総数の推移を示す折れ線グラフを読み取る必要がある問題が出題されました。 このように、開成中学の国語では、幅広い文章形式と設問に対応できる柔軟性が求められます。

さらに、近年では感情と行動が矛盾する状態を説明させる、いわゆるウラハラ問題と呼ばれる問題も出題されています。これは、登場人物の心情を深く読み解き、複雑な心理状態を正確に表現する能力が求められる問題です。
4. あなたは今、開成に受かる国語力がありますか?
自分の現在の国語力を測るために、実際に開成中学校で出題された問題を参考に、問題を作成しました。
この問題は、第一問の1番最初の記述問題のような、絶対にある程度の点数を取らなければいけない問題を想定しています。
しかしながら、完璧な解答をするのは難しく、合否を分けた問題だと言われています。 すぐに解けるので、ぜひ取り組んでみましょう。
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現代社会において、AI技術は急速な発展を遂げ、私たちの生活に大きな影響を与え始めています。
AIは、医療、教育、交通など、様々な分野で活用され、私たちの生活をより便利で快適なものにする可能性を秘めています。 しかし、同時に、AI技術の発展は、人間の雇用を奪ったり、人間の創造性や倫理観を脅かしたりする可能性も孕んでいます。
私たちは、AI技術の恩恵を受けながら、その負の側面にも目を向け、AIと人間の未来について深く考える必要があるでしょう。
問:AI技術の発展によって、私たちの生活はどう変わるでしょうか。具体的に説明しなさい。
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??
となった人が多いのではないでしょうか。
- 具体的にってどういうこと?
- AI技術ってどんなものがあるの?
問題文自体は短いですが、幅広い知識と深い思考力が求められる問題です。
しかし、問題文をよく読み解き、自分の知識と結びつければ、十分に解答を導き出すことができます。
開成に受かる生徒は、限られた情報から多くのことを読み取り、論理的に思考することができます。
例として、以下に解答例を示します。
解答例
AI技術の発展によって、私たちの生活は以下のように変化する可能性があります。
- 医療分野では、AIによる画像診断や病気の予測が可能になり、より正確で迅速な医療が提供されるようになるでしょう。
- 教育分野では、AIが生徒一人ひとりの学習状況に合わせて最適な学習プランを作成し、個別指導のような効果が期待できるようになるでしょう。
- 交通分野では、自動運転技術の発展により、交通事故の減少や渋滞の解消が期待できるでしょう。
しかし、同時に、AI技術の発展は以下のような問題も引き起こす可能性があります。
- AIによって人間の仕事が奪われ、失業者が増加する可能性があります。
- AIが人間の判断を代替することで、人間の思考力や創造性が低下する可能性があります。
- AIの倫理的な問題、例えば、AIによる差別や偏見の問題などが発生する可能性があります。
私たちは、AI技術の恩恵を受けながら、これらの問題にも適切に対処していく必要があるのです。
<問題解説>
①まずは問題文をよく読み解きましょう
問題文では、AI技術が医療、教育、交通など、様々な分野で活用され、私たちの生活をより便利で快適なものにする可能性を秘めていると述べられています。 また、同時に、AI技術の発展は、人間の雇用を奪ったり、人間の創造性や倫理観を脅かしたりする可能性も孕んでいると述べられています。
②次に自分の知識と結びつけましょう
AI技術に関する知識、例えば、AIによる画像診断、自動運転技術、AIによる個別指導など、具体的な事例を挙げながら、AI技術が私たちの生活にどのような影響を与えるかを説明しましょう。 また、AI技術の発展によって生じる可能性のある問題点、例えば、失業問題、人間の思考力や創造性の低下、AIの倫理的な問題などについても言及しましょう。
開成の問題は、限られた情報から多くのことを読み取り、論理的に思考する能力が試される問題が多いです。
5. まずはこれを解こう!おすすめ過去問紹介

開成の国語を攻略するためには、過去問演習が不可欠です。
良質な過去問を解くことで、出題傾向を掴み、実践的な力を養うことができます。
以下に、おすすめの過去問をまとめました。
おすすめ過去問年度
①2024年度 第一問
▶︎「AI技術と人間の未来」について、主人公が深く考えさせられる話です。頻出のテーマについての背景知識を身につけることができます。
②2020年度 第二問
▶︎地球温暖化問題について、様々な立場の人々の意見を通して、問題の複雑さを理解する話です。環境問題、社会問題など、開成で頻出のテーマを学べます。
③2018年度 第一問
▶︎歴史小説を通して、歴史的事実と個人の人生の関わりについて考えさせられる話です。歴史、文化、社会など、幅広い知識が求められます。
まずはこれらのおすすめの過去問を解いてみましょう!
6. 過去問の効果的な活用法
過去問をただ解くだけでは、十分な効果を得ることはできません。
過去問を効果的に活用するためには、以下の点に注意することが重要です。

⬇️過去問の活用方法について、さらに詳しくまとめた記事はこちらです。過去問を制するものは受験を制します!
7. 合格するための、超具体的な方法教えます
開成の国語を攻略するためには、以下の2つの能力が必要です。
- 書いてあることを理解するための広範な知識
- 理解したことを論理的に繋げて、長文記述をする能力
これらの能力を効果的に高めるためには、以下の方法が有効です。
- 文章を読む際には、重要な言葉に線を引き、要点をつかむようにしましょう。 特に、会話文や登場人物の心理描写は丁寧に読み込みましょう。
- 要点を踏まえて、「どんな出来事?」「どんな意味?」「どんな気持ち?」の3つを最小限の言葉で説明する練習をしましょう。 これは、要約力と表現力を高める効果的な方法です。
- 筆者の考えや心情を正確に理解するように努めましょう。 特に、説明文や随筆文では、筆者の主張や意図を掴むことが重要です。
- 日常生活の中で、親子や友人間で、教材の内容について話し合うことも効果的です。自分の考えを整理し、相手に伝えることで、思考力と表現力が磨かれます。

- ニュースなどの題材をもとに、社会問題についての考察を深めるのも良いでしょう。社会問題に対する関心を高め、自分の意見を持つことで、論述問題にも対応できる力が身につきます。
8. まとめ
開成中学校では、大学受験にも匹敵する高度な国語力が求められます。合格するには、深い読解力と、それを表現する記述力が必要不可欠です。
特に、長文記述問題への対策は重要です。設問の意図を正確に理解し、限られた解答欄の中で、要点を絞って論理的に記述する練習を積み重ねましょう。
過去問を効果的に活用し、日頃から文章を読み解く力を養うことで、必ず開成中学校の入試を突破できるはずです。
国語特化のオンライン個別指導塾ヨミサマ。では、開成中学校の国語に頻出の高度な文章を、東大生を始めとした難関大学の講師とともに学習していきます。
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この記事を編集した人
東大生がつくる国語特化の個別指導塾ヨミサマ。編集部です。国語のプロフェッショナルとして、国語が苦手な生徒から東大受験対策まで述べ二千人以上を指導してきた経験を記事にしてお伝えします。完全独学で東京大学文科Ⅰ類に合格し、「成績アップは国語で決まる!」著者の神田直樹が監修しています。

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