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漢字が覚えられない子必見!中学受験で差がつく漢字記憶術7選
中学受験を控えたお子さんの漢字学習に、お悩みはありませんか?
ヨミサマ。で講師として指導していて、生徒さんに国語で苦手な分野を聞くと、「漢字が覚えられなくて…」と言われることがよくあります。
筆者自身も漢字の書きを間違えてしまうことがあり、悩んでいた経験があります。本腰を入れて漢字や語彙の強化に取り組むようになってから、語彙力が増え、国語全体の成績も向上しました。
実際、中学受験の国語において、漢字はしっかりと点をとりたい基礎的な分野です。漢字学習は決しておろそかにできない重要なものなのです。
この記事では、「何度やっても覚えられない」という悩みを解消するための、科学的根拠に基づいた実践的な漢字学習法をお伝えします。
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目次
はじめに:中学受験のカギを握るのは「漢字学習」!
国語では必ず漢字問題が出題されます。具体的な配点や割合は学校によって異なりますが、一般的には5~20問程度の漢字問題が出題され、1問あたりの配点は1~3点、合計5~20点分となります。国語の点数全体の約五分の一、また合格点の約三分の一を占めると考えると、漢字問題の重要性は無視できません。
(出典:マイナビ家庭教師 32499 )。(関連記事)
【小4国語/漢字】点数を10点アップさせるための漢字の勉強法|中学受験のツボ[国語編] – 中学受験ナビ
出題例① 開成中学校(年度不明)
問題:次のカタカナを漢字に直しなさい。
- 地球温暖化をセンモンに研究している。
- 野球大会で実力をハッキする。
- フクザツな問題に取り組む。
- 今期の学級委員をツトメル。
- 国民には税金をオサメル義務がある。
(出典:中学入試 漢字練習問題 漢字の覚え方・学習法まとめ(まなびひろば) )
出題例② 灘中学校(2008年度)
問題:「目新しい」は「目」と「新しい」が組み合わさってできた言葉です。
次の1~6もそれと同じような成り立ちになるよう、□に適当な漢字を入れなさい。
- □きびしい
- □おしい
- □難しい
- □めずらしい
- □易しい
- □おそろしい
(出典:朝日新聞デジタル)
これらの例からも分かるように、漢字問題には、基本的な読み書きの問題だけでなく、語の成り立ちや語彙の理解を問う高度な問題まで、さまざまなバリエーションがあります。
漢字の学習は、すべての学力の土台になる
漢字学習は、漢字問題に備えるだけでなく、他の教科や総合的な学力向上にも直結します。
たとえば──
- 語彙力や読解力の向上:漢字を学ぶことで語彙が増え、文章の理解力が深まります。
- 他教科への応用:理科・社会などでも専門用語や重要語句は多くが漢字で出題されます。読めなければ内容を理解することすら困難です。
- 思考力・表現力の向上:漢字の成り立ちや部首の意味を学ぶことで、言葉の背景にある文化や論理構造に触れることができ、深い理解と表現力が身につきます。
つまり、漢字は「国語」のためだけの学習ではありません。すべての学びの基礎として機能するのです。
まず確認!やってはいけないNG漢字学習法
頑張っているのになかなか覚えられない場合、実は「やり方」に問題があることがほとんどです。よくある失敗パターンを3つ確認しましょう。
NG①:意味も読みも確認せず、ひたすら同じ字を何十回も書き続ける
漢字ノートに同じ字を10回・20回と書き続ける「ひたすら書き取り」は、一見真面目な勉強法に見えますが、実は効率が良くない学習法です。
千葉大学の仲真紀子氏らの研究(Naka & Naoi, Memory & Cognition, 1995)では、「繰り返し書くことは漢字・単語の再認(見て思い出す)テストの成績を向上させなかった」という結果が示されています。意味や読みの理解を伴わない単純な書き取りの繰り返しは、テストで「思い出す」力の向上には直結しません。
何十回も書くよりは、まずは何度も「見る」ことで意味と読みをしっかり理解しましょう。
NG②:一度覚えたら復習しない
「今日は完璧に覚えた!」と満足して、そのまま復習しないのは大きな落とし穴です。人間の記憶は時間の経過とともに自然に薄れていきます。
一度の学習だけでは短期記憶にとどまり、適切なタイミングで繰り返し復習しない限り、せっかく覚えた内容も定着しません。一度覚えたものでも、定期的に、何度も繰り返し復習することが記憶定着の鍵です。
NG③:書き順やきれいさにこだわりすぎる
トメ・ハネ・はらいを厳しく意識しすぎたり、字のきれいさを追い求めたりすることも、学習の妨げになることがあります。特に受験期は、書けるかどうか・読めるかどうかが最優先です。まずは形を正しく捉えて意味を理解することを目標にし、細部の美しさは後から磨けば十分です。
漢字学習の基本は「暗記」——でも、暗記にはコツがある!
漢字の学習には、やはり「暗記」が欠かせません。ただし、効率よく覚えるためには、記憶の仕組みに合った方法を知っておく必要があります。
人間の記憶には「忘れる」という仕組みが備わっています。一度学んだ内容でも、復習しなければ1日後には半分以上が失われ、1週間後にはほとんど残りません。これは記憶研究で広く知られた事実です。
つまり、漢字が覚えられない最大の原因は「一度しか覚えようとしないこと」にあります。裏を返せば、何回も、繰り返して見て・思い出すことさえできれば、誰でも漢字は定着させられるのです。ここからは、脳科学・教育心理学の研究に基づいた、効果的な暗記法を5つ紹介します。
1.まず「読める」ようにすることが最優先
漢字学習において、絶対に外せない大前提があります。それは、「読めない漢字は書けない」という事実です。
京都大学×日本漢字能力検定協会の共同研究(2022年公開シンポジウム)では、漢字能力を「読字」「書字」「意味理解」の三側面に分けて分析した結果、読字(読み)能力が書字(書き)能力の土台になっていることが示されています。奈良教育大学の棚橋尚子教授も、「字形にこだわる指導に力点を置くのではなく、漢字の意味を押さえて、語として獲得させることを目指すべき」と述べています。
テストで採点すると、漢字は「書き」よりも「読み」の正解率が高い傾向があります。読みが定着していない状態でいきなり書く練習をしても、記憶の土台がないため非効率です。まず「読める・意味がわかる」状態を作り、そこから「書ける」へステップアップするのが、遠回りに見えて最も確実な道筋です。
ヨミサマ。では「読む・見る」というインプットを増やすことが学力向上の鍵だと考えています。実際、問題集を「解く」より「読む」ほうが、書く作業の20倍もの問題に触れられ、理解度も高まります。漢字学習においても、この考え方は同じです。
こちらの記事では、書くことより読むこと・見ることがいかにコスパのよい学習法かを、東大生が実験データをもとに解説しています。
2. 間隔をあけて何度も復習する
一度で覚えようとするよりも、忘れる前に復習を繰り返す方が効果が高いといわれています。
人間の記憶は、時間の経過とともに自然に薄れていきます。
ドイツの心理学者エビングハウスの研究では、1回覚えた内容でも、20分後には約40%、1週間後には約80%が忘れられてしまうことが分かっています。

(出典:EASYROTE)mnemonics.html
この「忘れる仕組み」を考慮すると、「翌日・3日後・1週間後」というふうに間隔をあけて復習すると効果的です。忘れる前に復習することで記憶を定着させましょう。
この「anki」というフラッシュカードのアプリは、単語カードを登録すると、この記憶に最適なタイミングで問題を出してくれます。iOS版では有料になってしまうのが難点ですが、効率よく暗記したい方におすすめのアプリです。
3. 「見て覚える」より、「思い出す練習」をする
脳は「思い出す」という行為を通じて、情報の重要性を判断し、記憶を強化します。
つまり、ただ単語帳や問題集を見て覚えるよりも、思い出すというひと手間をかけることで、記憶が定着しやすくなります。
具体的には、
- 覚えたいものを下敷きなどで隠して思い出す
- テスト形式で学習する
- 覚えたことを人に説明する
といった方法が効果的です。
4. 複数の感覚を組み合わせる
「見る+書く+声に出す」というように、複数の感覚を同時に使うほど、記憶は定着しやすくなります。

- 書きながら声に出す
- 覚えた内容を図や色を使って書いて整理する
- 体を動かしながら暗記する
視覚だけに頼るより、耳・口・手をフル活用することで、記憶の「入り口」が増え、忘れにくくなります。
5. 睡眠の活用
勉強の後はしっかり寝るべきです。
なぜかというと、最新の脳科学では記憶の整理と固定は睡眠中に行われることが明らかになっているから。
とくに、暗記をした直後に寝ることで、記憶の定着が促されます。

勉強のスケジュールを工夫して、暗記は寝る前に行うようにすると効果的です。
今日からできる、実践的な漢字学習法の7つのステップ
ここからは、上記の5つの原則を踏まえた具体的な学習方法を簡単にできる順に紹介します。
まずは読む・見ることからスタートし、徐々に書く・アウトプットするという流れが基本です。「何回も目にして・繰り返す」という仕組みを学習の中に自然に組み込むことがポイントです。
ステップ1:まず「読む」ことから始める(難易度:★☆☆☆☆)
書く前に、必ず「読む」ことから始めましょう。これが漢字学習の絶対的な第一歩です。
漢字ドリルや問題集の、その漢字が使われている例文・短文をまず声に出して読みます。音読みと訓読みの両方を確認し、「この字はこういうふうに使う言葉なんだ」と意味を理解してから、次のステップに進みましょう。
読めない・意味がわからない状態でいきなり書き取り練習を始めてしまうのが、「何十回書いても覚えられない」という悩みの最大の原因です。書くのはもう少し後でOKです。
ステップ2:漢字を「何度も目に入る場所」に貼る(難易度:★☆☆☆☆)
記憶の定着に必要なのは、繰り返し漢字を目にすることです。覚えたい漢字を付箋や小さなカードに書いて、毎日目に入る場所に貼っておきましょう。
おすすめの貼り場所はトイレ・洗面台・冷蔵庫・勉強机の前・部屋のドアなどです。朝起きて、ご飯を食べながら、トイレに入るたびに、寝る前に——と、意識せずとも何度も漢字を目にする環境を作ることが大切です。覚えられたカードは剥がしていくと、「減っていく達成感」もモチベーションにつながります。
ただ眺めるだけでなく、目に入るたびに「これ、なんて読む?意味は?」と自問する習慣をつけると、「思い出す」練習にもなって一石二鳥です。
ステップ3:部首・パーツに分解して、意味と結びつける(難易度:★★☆☆☆)
複雑に見える漢字も、知っている部首やパーツの組み合わせに分解することで、一気に覚えやすくなります。これは書く練習の前に「理解する」段階として、非常に効果的です。
たとえば「海」という字には「さんずい(氵)」がついています。さんずいは水に関わる部首ですから、海・池・河・波・湖・泳などはすべて水に関係する字であることがわかります。部首を理解すると、初めて見る漢字の意味も推測でき、語彙力全体が高まります。
また「働」は「人+動」から成る字です。「人が動く=働く」とイメージすれば、字の形と意味が一体で頭に入ります。「親」は「木の上に立って見る」と覚える方法が有名です。このように、字の成り立ちにストーリーやイメージを加えることで、記憶に強く残すことができます。
漢字の意味理解は語彙力の根幹です。語彙力を伸ばすことで漢字の定着もさらに加速します。こちらの記事も合わせてご覧ください。
ステップ4:熟語・例文の中でセットで覚える(難易度:★★☆☆☆)
漢字1文字だけを単独で覚えようとするより、熟語や例文とセットで覚えるほうが、意味が具体的になり、記憶に残りやすくなります。
たとえば「努」を覚えるなら、「努力」「努める」という熟語・送り仮名もセットで読んでみましょう。さらに「毎日努力することが大切だ」と例文を声に出して読めば、その漢字を使うシーンが鮮明にイメージでき、実際のテストでも思い出しやすくなります。
日記をつけるのも効果的です。その日の出来事を、新しく覚えた漢字を意識的に使いながら書くことで、「生きた文脈」の中で漢字が定着していきます。使う機会が増えれば増えるほど、漢字は自分のものになっていきます。
ステップ5:声に出す・空書きで複数の感覚を使って覚える(難易度:★★★☆☆)
目で見る・声に出す・手で書く、この3つを同時に使うことで、記憶の入り口が増え、情報は脳により強く刻まれます。
声に出しながら書くのは基本中の基本です。さらに、鉛筆を持たずに机の上や空中に指で字を書く「空書き(そらがき)」も非常に効果的な方法です。空書きは細かい指先の運動が不要なぶん、脳が字の形を覚える作業に集中でき、書き順とリズムを体に刻み込めます。手が疲れやすいお子さんや、書き取りに苦手意識のあるお子さんにも取り組みやすい方法です。
また、漢字の読み・意味・使い方を色ペンを使って整理したり、図や表でノートにまとめたりする方法もあります。音・動き・色をフルに活用して、体全体で漢字を覚えましょう。
ステップ6:ミニテストと間違いノートで繰り返し思い出す(難易度:★★★★☆)
ただ見るだけ・書くだけの学習よりも効果的なのは「思い出す」こと。そこで効果的なのが、自分で作る「ミニテスト」と「間違いノート」です。
覚えたい漢字の読み・書き・意味などの問題を自分でノートに作っておき、毎日少しずつ解いていきます。
間違えた漢字は別ページに「間違いノート」としてまとめ、重点的に繰り返し復習します。この「間違いノート」は、自分だけの弱点集になります。
弱点の漢字ほど何度も繰り返し見ることが必要です。間違いノートを毎日開く習慣をつけることで、苦手な漢字を効率的に思い出すことができます。

実践のコツ
- 1日5〜10問のミニテストを毎日繰り返す
- 間違えた漢字は「間違いノート」に転記し、翌日も翌々日も繰り返し確認する
- 1週間後に再テストして、本当に覚えたかを確認する
STEP 7:復習サイクルをカレンダーに書き込み、寝る前に見直す(難易度:★★★★★)
漢字を効率よく定着させるための仕上げとして、「何回も繰り返すこと」を最初からスケジュールに組み込んでしまうことが重要です。
ある漢字を学んだ日を起点に、1日後・3日後・7日後・14日後に復習日を設定し、カレンダーや手帳に書き込みます。この「繰り返しの予定」を事前に決めておくことで、忘れる前に記憶を呼び戻す習慣が自然に身につきます。
また、記憶は覚えたときではなく「寝ている間」に整理・固定されます。そのため、その日学んだ漢字を寝る直前に軽く見直すだけで、定着率が大きくアップします。
1日の終わりに5分だけ、漢字リストをながめたり、ノートをパラパラとめくりながら「この字の読みは?意味は?」と自分に問いかける習慣をつけましょう。翌朝、何も見ずに書き出してチェックすることで、どれだけ覚えているかが実感できます。
復習サイクルのコツ
- 1つの漢字につき最低4〜5回の復習日を設定する
- 復習のたびに、単に見るだけでなく「思い出す」行動(書く・言う)をセットにする
- 忘れていた漢字は、復習カウントをリセットして最初からやり直す
「覚える→寝る→思い出す」のサイクルを毎日繰り返すことで、記憶はしっかりと定着していきます。
まとめ:漢字学習は「記憶の仕組みを踏まえた暗記法」で攻略する!
まとめ:漢字は「読める→何回も見る→繰り返す」で必ず覚えられる!
漢字が覚えられない原因は、読み・意味を理解する前にいきなり書き始めたり、一度だけで覚えようとしたりすることにあります。脳の仕組みに合った学習法を取り入れ、まず読める状態にしてから、何回も繰り返し漢字と接触する機会を作ることが、記憶定着への近道です。
今回紹介した7つのステップをまとめると、次のとおりです。
- まず「読む」ことから始める(書く前に、読み・意味の理解を優先する)
- 漢字を「何度も目に入る場所」に貼る(トイレ・冷蔵庫・机の前など)
- 部首やストーリーを意味と結びつける
- 熟語・例文・日記などの文脈の中で意味とともに覚える
- 声に出す・空書きするなど複数の感覚を使う
- ミニテストと間違いノートで繰り返し思い出す
- 復習サイクルをカレンダーに組み込み、寝る前に見直す
どれか一つを完璧にやろうとするよりも、簡単にできるものから始めて「とにかく何度も繰り返す」ことを習慣にすることが大切です。毎日の漢字学習に少しの工夫を加えるだけで、受験対策もその先の学びも、ぐっと効率よく・楽しくなります。
そして、国語の受験勉強においては、漢字学習だけでなく、読解問題の対策も重要です。
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この記事を編集した人
東大生がつくる国語特化の個別指導塾ヨミサマ。編集部です。国語のプロフェッショナルとして、国語が苦手な生徒から東大受験対策まで述べ二千人以上を指導してきた経験を記事にしてお伝えします。完全独学で東京大学文科Ⅰ類に合格し、「成績アップは国語で決まる!」著者の神田直樹が監修しています。

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