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武蔵中学校の国語を東大生が徹底解説!【中学受験 国語】
武蔵中学校といえば、男子御三家の一角を占める、中学受験ではトップクラスのレベルを誇る名門校です。
東京都内では最大規模のキャンパスを持ち、その自然豊かなキャンパスと自由な高風で大人気の学校です。
そして武蔵中学校の入試科目の中でも「国語」は、6,000〜8,000字にも及ぶ長文の物語文が出題され、ほぼすべてが記述式の問題で構成されています。
「国語」は非常に高い難易度を誇り、受験生の中でも差がつく科目です。
合格を勝ち取るためには膨大な学習量が求められます。
この記事では、そんな高難易度の武蔵中学校国語の
- 問題形式
- 合格点
- 問題傾向
- 実際に出題された問題
- 合格までの、具体的な対策方法
などについて徹底解説をしていきます。
「武蔵中の国語で合格点をとるための必勝戦略」
一緒に立てていきましょう🔥
目次
実は特殊な、武蔵中学校の国語の問題形式
対策を立てるために、まず武蔵中学校の国語の問題形式を分析しましょう。
各科目の試験時間と配点は以下のようになっています。
この得点配分を見ても、国語が武蔵中学校の入試の中でも重要視されていることが分かりますね。国語の難易度も高いものになっています。
そんな武蔵中学校の国語の1番の特徴は、
文章量が多い
ということです。
試験時間内に何度も読み返すのは難しいので、
一度読んだだけで内容を把握しなくてはなりません。
問題文の文章が長く、読んでいるうちに混乱してしまうこともあるので、
メモを取ることも非常に有効です。
問題形式は、6000字〜8000字の読解題と漢字の書き取りが出題されるのみであり、
読解題の大半が記述問題(字数制限なし)です。
つまり、ボリュームある文章を限られた時間で読みこみ、読み取った内容を自分の言葉で記述する力が求められます。
また、記述式問題の特徴的な出題として、「〜はどういうことか。」や、「〜はなぜか。」
など、単なる文章抜き出しではなく、自分の考えを表現することが求められます。
このような出題からも、武蔵中学校が自分の言葉で記述する力を重要視していることが分か
るでしょう。
また、「本文中から重要となるキーワードを拾い、それを論理的にまとめ上げる力」があれば十分点数が取れる問題が出題されており、「要約力」が求められます。
この長文記述が、合格点をとるために最も大切なポイントなのです。
得点しやすい問題
一方で、漢字などの知識問題はそこまでの難易度ではありません。
例として、実際に入試で出題された漢字を見てみましょう。
2024年度:郷里 命脈 縦横 補給 純真 群 調停 老練
2023年度:順延 風紀 辞(さない) 拝(む) 郵送 乳歯 息災 宝庫
これらはしっかりと学習していれば書けるものです。
合格点をとるために、漢字は早めにしっかりと対策して取り切りましょう。
漢字の先取りは、他の科目の点数アップにも直結します。
合格するためには、国語で何点取ればいい?
解答用紙を見て少し尻込みしてしまった方もいるかもしれませんが、もちろんこれら全てを完璧に仕上げなければならないわけではありません。
合格点を取れればよいのです。
合格点については公式に発表されてはいませんが、おおむね
65 ~ 70%程度
の得点を、合格する生徒は取っているそうです。
なので、過去問演習なども、7割以上の出来を目指していきましょう。
過去問分析から見えてくる、一貫した問題傾向
出題文としては、小説・物語文がよく取り上げられます。
しかし、近年では随筆や説明文なども出題されることも増えてきました。
「武蔵の国語は物語文しか出ない」というのは、すでに過去のイメージですので注意が必要です。
出題作品の傾向に関して、物語文の場合は、
受験生と同年代の少年・少女を主人公にした作品が好んで取り上げられています
あなたは今、武蔵中に受かる国語力がありますか?
早速ですが、この問題を解いてみてください。
これは実際に武蔵中学校で出題された問題です。
この問題は、第一問の記述問題ですが、完璧な解答をするのは難しく、
合否を分けた問題だと言われています。
すぐに解けるので、ぜひ取り組んでみましょう。
文章は、大正時代の北海道を舞台にした小説です。
町の上層階級の子供が多く通う附属小学校に、貧しい家で育った”私”が通っています。
“私”は多くのことにおいてクラスメイトに引け目を感じていましたが、勉強だけは負けぬよ
う熱心に取り組んでいました。
そんなある日、”桜田”という女子生徒が転入してくる、という場面からの出題です。
問題文
彼女の風体は私よりももっとみじめだった。どんなに貧しくても私は袴をつけていたが、彼女にはなかった。にこにこ絣の着物は垢で光っていた。脛がまる出しの着物は、なんぼ子供でも余りに短すぎ、帯にはさんだ手拭いの白さだけがへんに新しかった。顔はでこぼこの感じで醜く、眼がやや釣り上っていた。全体が寒さにかじかんで、伸び切れずにいるというふうだった。彼女は戸まどいしたもののように、間違った所に引き出されでもしたもののように、そこにそうして立っていた。
私は羞じて(恥じて)自分の顔が赤くなって行くのが分かった。桜田はどうして転学してきたか?私自身の場合と同じであろうことを私だけが感じたのである。
出典:島木健作『随筆と小品』
問 「私は羞じて(恥じて)自分の顔が赤くなって行くのが分かった。」とあるが、桜田を見て「私」がはずかしくなったのはなぜか
という問題でした。
何となくは分かるものの、答えを言語化するのが難しい。
と感じた方も多いのではないでしょうか。
しかし武蔵中に受かる生徒は、この文章から多くのことを読み取り、情報を繋げます。
解答例は
貧しさを感じさせる桜田の風体から、彼女が自分同様、貧困のために転学してきたのだろうと感じ、その姿に自分のみすぼらしいさまが映し出されているように感じたから。
です。
この解答に辿り着けたでしょうか。
おそらく、ここまでの文量で詳細に書くことはできなかったのではないでしょうか?
この問題のポイントは、主人公がいわゆる「共感性羞恥」のような感情を「桜田」に対して
抱いていることです。

🌟つまり、自らの境遇と桜田を重ね、桜田のみじめな姿がまるで自分自身の姿かのように
感じて恥ずかしくなったのです。
このことを踏まえて回答を作成すると上記のようになります。
小学生には想像するのが少し難しい、「共感性羞恥」の感情を記述させる難問でした。
普段からこのような文章を読み、登場人物の気持ちを想像し言語化するトレーニングが必要
となることがお分かりいただけたでしょう。
合格するための、”超”具体的な方法教えます
武蔵の国語を攻略するためには、
- 書いてあることを理解するための広範な知識
- 理解したことを論理的に繋げて、長文記述をする能力
が必要です。
そのためには、良質な過去問を解くことが何よりも有効です。
以下、おすすめの過去問の問題を挙げていきます。
おすすめ過去問年度
①2018年度
▶︎人間は機械に仕事を奪われるのか、ロボットと人間でどちらが優れているのか、といった中学入試で頻出するテーマを扱った題材です。頻出のテーマについての背景知識を身につけることができます。
②2023年度
▶︎利他性と利己性に関して論じた文章です。近年出題が増えつつある説明文を読む練習になります。過去問で形式に慣れておきましょう。
③2024年度
▶︎大正時代の北海道を舞台に、附属小学校に通う「私」の学校生活が綴られています。受験生と同じ年代の少年少女を主人公にした物語文は、武蔵中学校で頻出です!
まずはこれらのおすすめの過去問を解いてみましょう!
その際は以下のポイントに気をつけてみてください。
また、日常から親子や友人間で、教材の内容について話し合うことも効果的です。自分の考えが整理され、より深い定着が期待できます。
ニュースなどの題材をもとに、社会問題についての考察を深めるのも良いでしょう。
保護者の子供への接し方について、実際に東大生にインタビューした記事はこちら!
まとめ
武蔵中学校では、大学受験にも匹敵する高度な国語力が求められます。
合格するには、深い読解力と、それを表現する記述力が必要不可欠です。
国語特化のオンライン個別指導塾「ヨミサマ。」では、武蔵中学校の国語に頻出の高度な文章を、東大生を始めとした難関大学の講師とともに学習していきます。
そんな東大生たちがつくった、国語の記述問題がメキメキ伸びるようになる、記述問題のルールブックを無料で配布中です。
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この記事を編集した人

2004年神奈川県横浜市生まれ。神奈川県で育ち、地元公立中学から神奈川県立湘南高等学校に進学。勉強、部活、行事の三兎を追うという校風の元、部活動では主将を務めながら、東京大学文科二類に上位で現役合格を果たした。1点が合否を分けると言われる東大入試で、部活引退後の半年間でA判定からさらに100点以上点数を上げた勉強方法は国語に起因すると確信し、国語特化のオンライン個別指導「ヨミサマ。」に所属。現在は広報室長を務めて書籍の出版や広報活動に携わり、世の中に国語の勉強法を発信している。