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【共通テスト国語で合格点をとるための必勝戦略】
共通テストで志望校合格を目指すうえで、国語の得点力を高めることは今や必須となっています。
というのも、近年の共通テスト国語では、従来の単純な読解問題から大きく変化し、実用文・複数資料・図表・会話文など、多様な形式の文章を正確に読み取り、整理しながら答える力が求められるようになっています。
つまり、「とりあえず読んで感覚で選ぶ」ようなやり方では、太刀打ちできない設計になってきているのです。
さらにこの読解力は、国語だけでなく、他の教科にも大きく関係しています。たとえば数学の文章題や理社の資料問題でも、設問文を正確に読み取り、条件を整理して考える力が不可欠です。その意味で、共通テストの国語対策=受験全体の土台を固めることにもつながっていきます。
この記事では、共通テスト国語に必要な以下の内容について、詳しく解説していきます:
- 最新の問題形式の変更点
- 大学ごとに求められる合格ライン
- 出題傾向の変化とその背景
- 2025年度に実際に出題された問題の分析
- 合格を勝ち取るための、具体的な勉強法・対策方法
共通テストの国語で確実に合格点を突破するための戦略を、一緒に立てていきましょう!
目次
1. 2025年に大幅な変更があった国語の問題形式
2025年度の共通テスト国語では、試験の構成と出題傾向に大きな変化がありました。これまでの設問形式や読解パターンに慣れていた受験生にとっては、かなりの戸惑いを伴う内容だったといえます。
特に注目すべき変更点は以下の通りです。
主な変更点
- 大問数が4→5に増加
- 単純に問題数が増えただけでなく、内容も複雑化
- 試験時間が80分→90分に延長
- しかし、増えた情報量の分、一問あたりにかけられる時間はむしろ短く
- 実用文・会話文・図表などの導入
- 評論文や物語文だけでなく、形式の異なる文章(実用的な文章)が出題
- 複数資料を扱う問題の出現
- 資料A・資料B・本文といった、複数の情報を横断的に読み解く設問が登場
受験生に求められる力の変化
これらの変更により、今後の共通テストでは「正確に読解する力」に加えて以下のような力がより重視されます。
- 複数の情報を整理し、関連づけて考える力
- 時間配分を意識した戦略的な解答力
- 資料や図表を素早く読み取り、要点を把握する力
共通テスト国語は「総合型」試験へ
従来のような「本文の内容を理解すれば解ける」型ではなく、思考力・判断力・表現力を多面的に測る形式に移行しています。
今後もこの傾向は続くと予想され、単なる読書量や知識量だけでは対応できません。
これからは、暗記やパターン演習中心の対策から、情報処理力と論理的思考を重視した実戦的な学習への転換が求められるでしょう。
2.これからの問題傾向― 情報処理力と論理的思考力の時代へ
2025年度の共通テスト国語の出題から見えてきたのは、今後の試験が「より複雑で、現実に近い情報を扱う」方向へとシフトしていくという明確な傾向です。
今後の共通テストでは、次のような学力がより一層問われていくでしょう。
今後の問題傾向で重視される力
- 情報処理力
複数の文章・図表・会話などを「統合的に理解し、整理・活用する力」が問われます。 - 論理的思考力
文章の主張や論理構造を把握し、自分の頭で筋道を立てて考える力が必要です。 - 実戦的な判断力と対応力
限られた時間内で「必要な情報を取捨選択し、的確に答える力」が求められます。
これらの力を身につけるためには、従来のような本文読解一辺倒の勉強では不十分です。
今後は、以下のような「実戦的な学習スタイル」への転換が不可欠です。
今、必要とされる実戦的な学習スタイル
- 制限時間を意識した過去問・模試演習
- 資料文・図表・会話文を含む複合型問題への慣れ、対応練習
- 情報を構造的に整理するトレーニング(メモ・マーク・図解など)
- 文章の論理構造を意識した読み方
ただし、どれだけ形式が複雑化しても、「書いてあることを正確に読み取る力」こそが根本にあることに変わりはありません。
自分の先入観や思い込みにとらわれず、文章の内容を正確に読み取る力は、今後も変わらず重視され続けるでしょう。
そして、そうした「読み取る力」の中でも特に重要なのが、文章の論旨を素早く掴む力です。
これは、次の章で紹介する「変わらない国語の基本的な力」、つまり、確かな読解力に直結する力でもあります。
3. 変わらない必要な国語の力 ― すべての大問に共通する「論旨を掴む力」
共通テスト国語の出題形式が変化しても、どのような問題でも「論旨(=筆者の主張や文章の中心となる流れ)」を掴むことが最も重要であるという本質は変わりません。
以下に、大問ごとの特徴と、それを解く上で論旨把握がなぜ不可欠なのかを解説します。
評論文:抽象的テーマと主張の構造を掴む
評論文では、社会・科学・文化などの抽象的で難解なテーマが取り上げられます。
こうした文章には、一見難しい表現や例が並びますが、それらはすべて筆者の「主張」を補強するための素材です。したがって、
- 「この文章の核となる主張は何か?」
- 「その主張に対して、どんな理由や事例が使われているか?」
を意識して読むことで、設問の正誤判定が格段にしやすくなります。
例えば、「SNS時代における言語の変容」をテーマにした文章で、筆者が「言語の即時性が深い思考を阻害している」と主張していたとします。
この論旨がつかめていれば、「SNSは思考の深化を促す」といった選択肢が本文の主張と食い違っていることにすぐ気づけます。
小説:心情と行動の流れを読み解くための視点整理
小説では、登場人物の心情や場面の流れが中心になります。
しかし、問われるのは単なる感情の描写ではなく、
- 「どんな気持ちからどんな行動に至ったのか」
- 「なぜそのセリフを言ったのか」
といった、因果関係を含む心理の流れです。
そのため、「この作品の中心となる関係性やテーマは何か?」という読みの軸=論旨を早めに掴んでおく必要があります。
例えば、母娘のすれ違いを描いた小説では、母の一言が娘の行動を変える場面があったとき、「それまで娘が感じていた葛藤と、それを変えたきっかけ」を読み取る必要があります。
論旨を把握していれば、場面ごとの変化を「点」ではなく「線」として理解でき、心情変化の流れに合った選択肢を選ぶことができます。
実用的な文章:比較・統合・要点抽出のすばやさが勝負
資料文や会話文、図表などが組み合わされた「実用的な文章」では、複数の情報を比較・統合する力が求められます。
特に、
- 「どの情報が主観的・客観的か」
- 「どの観点で2つの文章を比べているか」
などを意識することで、問題の本質を素早くつかむことができます。
例えば、環境政策に関する2つの意見文と1つの統計グラフが提示される問題では、「意見Aと意見Bはどの点で一致・対立しているか」「グラフはどちらの意見を支持しているか」といった軸の明確化(=論旨の整理)が必要です。
結論:論旨を掴む力はすべての問題に共通する「読みの核」
以上のように、「筆者(あるいは語り手)の考えの流れ=論旨」を把握することで、
- 評論では主張と根拠の関係を押さえ、
- 小説では心情の変化を理解し、
- 実用文では複数情報を的確に整理できる
というように、すべての出題形式において得点力が大きく向上します。
4. あなたは今、十分な国語力がありますか
ここまでの内容で、共通テスト国語では「論旨を早く・正確に掴む力」が最も重要であり、それがどの大問にも共通する読解の土台であることをお伝えしてきました。
では、今のあなたに、その力がどれだけ備わっているでしょうか?
この章では、実際の入試問題を一題取り上げて、「本文の要点をどれだけ正確に把握できるか」を試してもらいます。
選択肢の知識だけに頼るのではなく、文章の流れを読み、何が論点となっているかを見極める力が問われる問題です。
まずは気軽にチャレンジしてみてください。
そして、あなたの「今の読解力=論旨把握力」がどのくらいか、確かめてみましょう。
それでは、以下の問題をお読みください。2025年度共通テストの第一問目です。
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人のまなざしは常に選択を伴う。
本文
『橋本和也は観光者が期待する(押しつける)イメージに適合的な役割を観光地住民が再演することは、観光という荒波から自らの生活文化を守るためのホスト側の『戦略』であるともいう。』
観光の眼差しは刹那的で暴力性を持ち、万博の「人間動物園」のように権力関係を再生産してきた。さらに刑罰の見世物や現代のダークツーリズムにも、人が「おぞましいもの」を見たいという欲望が働いている。
本文
『それゆえ観光地住民の「戦略」は常に綱渡りである。』
観光者は演出だけでなく舞台裏まで見たがるため、「ありのまま」を見せる生活観光もまた観光のまなざしに覆われ、終わりのない行き詰まりに陥る。
問 傍線部「観光地住民の「戦略」は常に綱渡りである。」の意味を問う問題。
出典:高岡文章『観光は『見る』ことである/ないー『観光のまなざしをめぐって』』(ナカニシヤ出版、2021年)「みる/みられる」のメディア論:理論・技術・表象・社会から考える視覚関係」/出題:共通テスト 2025年度
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という問題でした。
いかがでしょうか。共通テストは4択問題ですが、今回は自分で記述してみて下さい。
難しいと感じた方も多いのではないでしょうか。
解答の核となる情報の整理
今回は「どういうことか」と問われているため、「〜ということ。」という解答を作ること、さらに問題文を読んでいない人が理解できるように必要な部分を言い換えることが求められます。
この中で、言い換えが必要な部分は「戦略」と「綱渡り」です。
この文の中で「観光地住民の『戦略』」が述べられているのは以下の箇所です。
「橋本和也は観光者が期待する(押しつける)イメージに適合的な役割を観光地住民が再演することは、観光という荒波から自らの生活文化を守るためのホスト側の『戦略』であるともいう。」
ここでの戦略とは:
- 観光者の期待に応えるような「演出」をすることで、
- 自らの文化や生活を守ろうとする行為
また、それが「綱渡り」と表現されている背景には:
「観光者は演出だけでなく舞台裏まで見たがるため、「ありのまま」を見せる生活観光もまた観光のまなざしに覆われ、終わりのない行き詰まりに陥る。」
という内容から、観光者が「本物」を求める視線(=眼差し)を強めることで、
- 単なる演出では満足しない観光者への対応が困難であり、
- よって、「バレるかもしれない不安」や「もっと演じなければいけない負担」とう緊張状態が続く=「綱渡り」
ということが分かります。
読解のコツ
- 設問のキーワードである「戦略」「綱渡り」の両方を、本文内の語句と因果関係をたどって説明することが重要。
- 抜き出しではなく、本文全体の文脈(前後関係)を読み取り、要旨を再構成する力が求められています。
解答例としては
観光地住民は、観光者が期待するイメージに合わせて振る舞うことで生活文化を守ろうとするが、観光者は演出の裏側=本物を見たがるため、住民の演出が見破られる危険が常にあり、その戦略は際限なく続く緊張を伴う綱渡りのようなものだから。
といったものが考えられると思います。
まとめ
この設問は、「複数の文の論理的つながりを読み、問いに応じて要点を抽出・再構成する」力が問われる典型的な設問です。
つまり、本文の情報を正確に捉え、論旨を理解することの重要性が実感できる問題といえます。
5. 合格するには国語で何点取ればいい?
共通テストで「国語」は避けて通れない科目です。特に、文系志望はもちろん、理系志望であっても一定の得点が求められるため、国語での得点力は合否を左右する大きな要素となります。
もちろん、必要な得点は志望校によって異なりますし、年によって平均点も変動します。また、2次試験が重視される大学では、共通テストで多少失敗しても挽回できるケースもあります。
とはいえ、国語でできるだけ多く得点しておくことは、どの大学を目指すにしても大きな武器になります。東京大学・京都大学といった最難関国立大学では、共通テスト国語で8割〜9割の得点が求められるとされ、旧帝大などの南関国立大学でも8割以上が安定圏といえるラインです。
加えて、早慶上智やMARCHといった私立大学では、共通テスト利用入試で国語の得点が直接合否に関わるため、7割〜8割の得点が求められることが多く、場合によっては9割近く必要になることもあります。
6. まずはこれを解こう!おすすめ過去問紹介
共通テストの国語を攻略するためには、過去問演習によって問題に慣れることも不可欠です。今まで述べてきたように、問題形式は変わっても求められる文章の要旨をつかむ力は変わりません。過去問を利用して国語力を鍛えていきましょう。
平均点(110点前後が多い)が低めだった年は2023年度(105.74点)、2018年度(104.68点)、2017年度(106.96点)になります。難易度が高かった過去問を解いて国語力をさらに鍛えましょう。
7. 過去問の効果的な活用法
過去問をただ解くだけでは、十分な効果を得ることはできません。
過去問を効果的に活用するためには、以下の点に注意することが重要です。これは共通テストだけではなく、普遍的な国語力を鍛えることにも繋がります。

8. まとめ
大学入学共通テストでは、膨大な情報量の中から要点を素早く読み取り、的確に答える高度な読解力と論理的思考力が求められます。
合格ラインを超えるためには、深く読み解く力と、それを根拠に基づいて表現する力の両方が不可欠です。
国語特化のオンライン個別指導塾「ヨミサマ。」では、共通テストの出題傾向に合わせて、評論文・小説・実用文など幅広い文章に対応した学習を、東大生をはじめとする難関大学の講師と一緒に進めていきます。
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共通テスト国語の得点力を底上げし、志望校合格を目指しましょう!

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この記事を編集した人
東大生がつくる国語特化の個別指導塾ヨミサマ。編集部です。国語のプロフェッショナルとして、国語が苦手な生徒から東大受験対策まで述べ二千人以上を指導してきた経験を記事にしてお伝えします。完全独学で東京大学文科Ⅰ類に合格し、「成績アップは国語で決まる!」著者の神田直樹が監修しています。
