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【読書が苦手なお子さんへ!】読書感想文におすすめの本
目次
はじめに
夏休みの宿題の最難関といえば、読書感想文ですよね。
「どう書けばいいのかわからない」「原稿用紙が埋まらない……」「そもそも、何を読めばいいのかわからない」
誰もが一度はこんな気持ちになったことがあるのではないでしょうか。「読書感想文を書くのにまったく苦労したことがない!」という人はとても稀なはずです。
そこで今日は、読書感想文を書く際に最もつまずきやすい問題、「何を読めばいいのかわからない」を解消するためのブックリストをご紹介します!
- あらすじ
- どんな人におすすめか
- 読書感想文を書くために、それをどんな視点から読むとよいか
の3点をお伝えするので、この記事を読めば、どんな人でも読書感想文を書き始められるようになるはずです!!
また、映像化された作品を多めにリストアップしています。ですので、本を読むのが苦手な人は、映画やアニメを先に見てから原作を読むのもおすすめです!ストーリーが頭に入っている分、読みやすくなり、感想文も書きやすくなりますよ〜!
小学生や中学生のお子さんの「朝読書」の時間に読む本としても、おすすめです。
目次
- 小学校低学年の皆さんにおすすめの本
- 小学校高学年の皆さんにおすすめの本
- 中学生の皆さんにおすすめの本
- 高校生の皆さんにおすすめの本
- まとめ
小学校低学年の皆さんにおすすめの本
『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』原ゆたか(ポプラ社)

あらすじ
いたずら大好き・キツネのゾロリと、子分の双子・イノシシのイシシとノシシが大冒険を繰り広げる人気シリーズ。
お城のお姫さまを助けたり、お宝を探したり……ゾロリたちはワクワクすることでいつも大忙し!いたずらばかりの彼らだけど、愛やロマンも忘れない。ゾロリの世界に没頭して読めば、アニメやゲームよりもドキドキハラハラすること間違いなし!
さあ、あなたも一緒にワクワクする冒険へ出かけよう!
「なんで?」を考えながら読もう!
・ゾロリたちの突拍子もない行動に対して、「なんでそんなことをするんだろう?」と行動の理由を考えながら読めば、ゾロリたち特有の美学や正義を理解することができるかも!
こんな人におすすめ!
「本=退屈」と思っている人
・イラストが多く、ギャグ満載でテンポがいいので、「本=退屈」と思っている人でも夢中になれる!
・続編が豊富にあるため、読書経験の少ない人が「次も読みたい」と思うきっかけづくりにもぴったり。
『おしりたんてい』トロル(ポプラ社)
・さらに上級者の人は、ゾロリたちの行動を阻止しようとする敵たちの行動に対しても「なんで?」の目を向けてみよう!より多角的な視点を持てるようになるはず。

あらすじ
頭脳明晰で紳士的な名探偵、でも必殺技は「おなら」…!?
顔がおしりの名探偵「おしりたんてい」が、助手のブラウンと共に数々の事件を解決していくユーモラスなシリーズ。お菓子屋さんや列車の中など、身近な場面で事件が勃発する。一見すると難しい事件も、おしりたんていが冷静に観察力を働かせることで真実にたどり着く。冷静で論理的な推理と、コミカルなやり取りの両方を楽しめる作品。
(ポプラ社 ホームページより 4123001.html)
自分の身の回りで事件が起きたら…?を想像してみよう!
・おしりたんてい並みの鋭い視線で日常を眺めてみよう!「事件」とは言わずとも、周りの人のお困りごとに気づいたり解決したりできるかも!
・身の回りで事件が起きたら、自分だったらどうするだろう、と考えてみよう!聞き込みをしたり、考えたり、疑ったり、なだめたり…。探偵として、あなたら何をするだろうか。
こんな人におすすめ!
なぞなぞやまちがいさがしが好きな人
・絵本と物語の中間のような作りで、イラストや迷路・なぞ解きの要素が盛りだくさん。
・「読む」だけでなく「遊ぶ」感覚で楽しめるので、本が苦手な子でも自然とページをめくれる!
小学校低学年の皆さんにおすすめの本
『ぼくらの七日間戦争』宗田理(角川つばさ文庫)

あらすじ
舞台は東京の下町の中学校。一学期の終業式の日、1年2組の生徒たちが突然姿を消す。教師や親は誘拐事件だと大騒ぎするが、真相は大人への反乱だった!生徒たちは終業式を欠席し、無意味な校則や勉強の押しつけに抗議するため、河川敷の廃工場に立てこもっていたのだ。しかしそのさなかに、本当の誘拐事件が発生してしまい……!?
子どもだって、正しくない大人には正々堂々と「ノー」を突きつけていい!大ベストセラー《ぼくらシリーズ》へとつながる、痛快な第一作!
(角川つばさ文庫ホームページより200806000347.html)
一番ドキドキしたシーンを選んで、「自分ならどうするか、それはなぜか」を考えよう!
・葛藤したり決断したりする場面が多いため、その一つを選んで感想文を書くと、自分なりの価値観や行動指標について考えたり書いたりしやすい。
・一人でではなく仲間と戦う話なので、「自分ならどうするか」だけでなく「それを周りの仲間にどう伝えればよいか」を考える機会にもなる。
こんな人におすすめ!
本を読んでワクワクしたい人
・テンポが速く、アクションシーンも多いため、普段本を読まない子でも飽きずに読める。
・大人に対して自分の意見を持つこと、正しく主張することの大切さが伝わる!
『きみの友だち』重松清(新潮社)

あらすじ
交通事故をきっかけにクラスで孤立してしまった恵美、みんなと仲良くしようと頑張っていたのに、「八方美人」と言われ無視されるようになった堀田ちゃん。いろいろなクラスメイトの目線から、「友達」をめぐる物語が語られていく。定義も条件も一つではない「友達」。小説の中でさまざまな「友達」のかたちを見つめることで、あなたにとってゆずれない「友達」のかたちも見えてくるかもしれない。共感するポイントが誰しも一つは見つかる、繊細な描写の群像劇。
(新潮社ホームページより134922)
自分と友達との関係を振り返ってみよう
・「一番大事な友達」や「嫌いじゃないのに仲良くなれない友達」を、一人思い浮かべてみよう。その友達について考えたことや、その友達との印象的なエピソードを書けば、「自分なりの友達観」が見えてくるかもしれない。
・「このとき友達はどう思っていただろうか」という視点を持って書くと、自分の経験を自分以外の視点から振り返ることができる。
こんな人におすすめ!
「友達」について悩んだことがある人
・「友達とのすれ違い」や「どうしても人と仲良くなれなかったこと」などを経験したことがある人には、読んでいて共感できる場面が多いはず。
・いろんな登場人物が出てくるため、自分と似た人もいれば、自分とまったく似ていない人も出てくるはず。読書を通して、相手の立場に立ってものを見たり考えたりする経験が間接的にできる。
『モモ』ミヒャエル・エンデ(岩波書店)

あらすじ
モモーーー特別な「聴く」力を持った少女。モモは街のみんなから愛され、モモも街のみんなを愛している。
しかしある日、街に、灰色の男たちがやってくる。彼らは街のみんなから時間を奪い、持ち時間の減った人々からはどんどん余裕がなくなっていく。モモは、街のみんなを助けるために、灰色の男たちと戦うことを決意する。
(岩波書店ホームページより b269602.html)
ファンタジーでありながら、私たちの日常に直結する「時間の大切さ」を考えさせられる名作。
こんな人におすすめ!
想像力をめいっぱい使いたい人
・ファンタジー仕立てで物語に引き込まれやすい。想像力を目一杯膨らませることで、普段とは違う読書体験ができるかも!
・読後は「自分は時間をどう使っているか」を自然に考えられるため、感想文では自分の生活や夢と結びつけやすい!
中学生におすすめの本
『ツナグ』辻村深月(新潮社)

あらすじ
たった一度だけ、死者と生者を再会させてくれる使者がいるらしい……。心の支えにしていたアイドルに感謝を伝えたいファン、親友の死に対して罪の意識を抱える女子高生、さまざまな事情を持つ人々は、その噂を頼りに使者の少年を探し出す。
死者との再会のひとときは、残された生者に何をもたらすのか。そして、生と死の狭間に立ち会い続ける使者の少年は、死者と生者の邂逅から何を学ぶのか。
(新潮社ホームページよりhttps://www.shinchosha.co.jp/book/328321/)
生と死について自分が何を思うか、考えてみよう
・〈生きている〉ということに対する考え方が、読書の前後でどう変わったかを考えて、書き出してみよう。生や死についての自分の価値観を知るきっかけになるはず!
・「自分がこの少年の立場だったら、この仕事を続けるか」などをテーマにすると、人生や仕事といったテーマについて書ける!
こんな人におすすめ!
シリアスな物語が好きな人におすすめ
・深刻な諍いや事件についての物語があるため、日常生活ではあまり出くわさないような場面に身を浸したり、葛藤したりする機会になる。
・生と死について考えるきっかけになる。生きていることの尊さを感じ、自分は精いっぱい生きられているかと自問することができる。
『風が強く吹いている』三浦しおん(新潮社)
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あらすじ
「ここにいる10人で箱根駅伝を目指す」
かつて陸上の強豪校で活躍したエリートランナー・灰二(ハイジ)は、自らが管理する学生寮の住人9人を前に、そう高らかに宣言する。しかし、彼らは強豪陸上部員どころか、経歴も性格もバラバラなただの大学生。駅伝どころかリレーすら成立しそうにない寄せ集めの仲間たちだった。それでも「襷(たすき)をつなぐ」という一つの目標を胸に、彼らはぶつかり合いながらも、少しずつ心を通わせていく。そして、これまで目を背けてきたそれぞれの過去とも向き合い始める。
「走る」ことに青春を賭けた10人は、何を掴み、どう変わっていくのか。
(新潮社ホームページより11675)
自分の経験と重ねてみよう
・自分の経験を書いて、物語の人物たちの考え・行動と比べてみよう。自分や自分の身の回りについて、思わぬ発見があるかも!
・特に、部活や習い事など、熱中していることがある人は、その経験について書くと、比べやすいはず!
こんな人におすすめ!
何かに熱中した経験がある人
・部活や習い事、勉強など、何かに熱中した経験がある人は、共感する場面も多く、読みやすいはず。
・さまざまな個性を持つ人物が登場してくるので、自分と似た個性を持つ人物を必ず見つけられる。見つけた人物の経験や葛藤に、自分の経験を重ねれば、自分について見つめ直すきっかけになる!
『君たちはどう生きるか』吉野源三郎(岩波文庫)

あらすじ
15歳のコペル君は、勉強もスポーツもそつなくこなす優等生。そんな彼は、日々の学生生活の中でいろんなことを疑問に思い、考え、悩む。そんな彼の疑問や気づきを受け止め、広げてくれるのが、彼の叔父さん。人生経験豊富な叔父さんは、コペル君の話を受けて、示唆に富んだ話を返してくれる。
(岩波文庫ホームページよりb640112.html)
等身大のコペル君のまなざしと、人生経験を積んだ叔父のまなざし。二つの視点から学生生活を見つめることで、読者は「生き方」について多角的なヒントを得ることができる。1937年の出版以来、世代を超えて読み継がれている名著。
「生き方」など哲学的なテーマについて考えたい人におすすめ!
・哲学的なテーマについて考えられるのがこの本の魅力。しかし、その思考の出発点は身近な出来事であるため、想像を膨らませたり自分の意見を持ったりしやすい。
・漫画版や挿絵付きの版もあるので、読書が苦手でも安心。
〈自分なりの哲学〉を言葉にしてみよう!
・「生き方」などの哲学的なテーマについて、自分の思うことを言葉にしてみよう。
・具体例を交えながら言葉にするのがポイント!説得力が増したり、自分の考えの方向性がわかりやすくなったりする!
例)「生きる上で最も大事なのはまわりの人への感謝だと思う。例えば、いつもお弁当を作ってくれる親に対して、毎日感謝を伝えることで、……」
高校生におすすめの本
『コンビニ人間』村田沙耶香(文藝春秋)

あらすじ
36歳、未婚の古倉恵子は、大学時代に始めたコンビニバイトを続けてもう18年。社会で「普通」とされる生き方や振る舞い方に馴染めない彼女にとって、コンビニは社会に馴染みつつ自分らしく生きられる唯一の場なのだった。しかしある日、婚活目的でやってきた新入り・白羽に、そんな生き方を否定される。奇妙な同居生活や厳しい就職活動を経て、古倉は自分が本当に生きるべき場所はコンビニであると再確認する。自分と社会の折り合いを丁寧に描く物語。
(文藝春秋社のサイト「本の話」より1376)
「常識」や「社会」との折り合いの付け方について考えてみよう!
・「社会」から完全に切り離された人生を送ることは難しく、大人に近づくほど、社会的な評価、社会的な要望と折り合いをつけながら生きなければならない。その術を見つける機会になる!
・「普通って何?」「自分にとっての居場所は?」という問いに答えながら書くと、自分の考えが書きやすい!
・アルバイト経験がある人は、自分のアルバイト経験と比較しながら書くのも良い!
こんな人におすすめ!
「普通」って何!?と思ったことがある人
・社会的に「普通」とされている考え方に馴染めない人物が主人公なので、「普通」や「常識」について懐疑的な考えを持ったことがある人は共感したり考えを深めたりしやすい。
・純文学にしては短く、文体も平易で読みやすいため、純文学の入門としてもおすすめ。
『夜と霧』V.E.フランクル(みすず書房)

あらすじ
ナチスの強制収容所に送られたユダヤ人心理学者、V.E.フランクルは、極限の状況下で人間がどのように生き延び、あるいは希望を失っていくかを目撃する。収容者は番号で管理され、個人の尊厳は踏みにじられるが、それでも思いやりや人間性を失わずにいる者もいた。フランクルは、自身の体験を通じて、『人生の意味は与えられるものではなく、苦難にどう立ち向かうかの中で見いだされる』と説く。生きる目的を自ら見出すことで、極限状況でも自由を失わずに生きる力を得られることを示す本書は、戦後すぐに刊行され、多くの人に普遍的なメッセージを届けた。
(みすず書房ホームページより https://www.msz.co.jp/book/detail/03970/)
知識を交えながら書こう
・フランクルの経歴や、当時の歴史的背景について調査してから書くと、深みのある感想文が書ける。
こんな人におすすめ!
歴史に興味がある人
・世界史などで勉強した第二次世界大戦の知識と繋げることで、大戦について多角的に学ぶことができる。
・自分の生活と遠いテーマのように見えても、共感するポイントがあるはずなので、そこに着目すると、人間全般に共通する本質を理解するきっかけになるかもしれない。
『人間の建設』岡潔・小林秀雄(新潮文庫)

あらすじ
数学者・岡潔と評論家・小林秀雄が、人間の本質や知と感情の関わりについて語り合う対談集。対談の中で二人は、学問、文学、芸術、数学、哲学など幅広い話題を自在に行き来しながら、「人間をどう建設するか」という根源的な問いに迫る。
難しいテーマを柔らかな雑談を通して楽しめる、贅沢な一冊。
(新潮社ホームページより 100708)
自分の将来設計と絡めて書こう!
・「自分が将来究めたい学問分野」や「将来どのような大人になりたいか」などをテーマにして、自分の将来設計を絡めてみると書きやすい!
・将来設計を見直したりより良くしたりする機会になる!
こんな人におすすめ!
文理選択に迷っている人
・文系の最高峰と理系の最高峰の対談であるため、各分野の専門的な話を聞くことができる。文理選択にまだ迷っている人は、選択の参考になるかも!
・専門的な話ではあるが、あくまで「雑談」であるため、柔らかなタッチで専門の話を聞くことができる。
まとめ
この記事では、読書が苦手なお子さんでも読書感想文を書けるようにするために、おすすめの本のあらすじと、その本で読書感想文を書く際のポイントをご紹介しました!
- 楽しみやすい本や、共感しやすい設定の本を探す
- 読む前に映画やアニメであらすじをつかむ
- 自分の経験と重ねながら感想文を書く
この3点が主なポイントでした。
読書感想文を書くことは、単に読書の体験を記録するだけでなく、自分の経験や思考を整理することにも役立ちます。読書や作文に苦手意識を持っている人も、ぜひこの機会に、読書感想文執筆にトライしてみてください!
この記事を編集した人
東大生がつくる国語特化の個別指導塾ヨミサマ。編集部です。国語のプロフェッショナルとして、国語が苦手な生徒から東大受験対策まで述べ二千人以上を指導してきた経験を記事にしてお伝えします。完全独学で東京大学文科Ⅰ類に合格し、「成績アップは国語で決まる!」著者の神田直樹が監修しています。
