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【雙葉中学校の国語で合格点をとるための必勝戦略】

更新日:2025.08.08

こんにちは!ヨミサマ。編集部です!今回は、雙葉中学校の国語の必勝戦略について解説していきます!

雙葉中学校といえば、神奈川の女子御三家の一角を占める名門校であり、中学受験ではトップクラスのレベルを誇ります。

雙葉中学校は、他の女子御三家よりも倍率が飛び抜けて高く、首都圏最上位層の国語に自信のある女子受験生が集まる入試となっています。

さらに、全体的に難易度が高い雙葉中学校の入試の中でも、特に「国語」の難易度が際立っていることはご存知でしょうか?

しかしながら、雙葉中学校に合格する生徒は、しっかりと国語力を磨いています。

つまり、雙葉中学校合格の鍵は「国語」にアリ! なのです。

本記事では、そんな高難易度の雙葉中学校国語について、下記の内容を徹底解説します。

  • 問題形式
  • 合格点
  • 問題傾向
  • 実際に出題された問題
  • 合格までの、具体的な対策方法

「雙葉の国語で合格点をとるための必勝戦略」

一緒に作戦を立てていきましょう🔥

1 .雙葉中学校で国語って重要?

対策を立てるためには、まず雙葉入試の問題形式を把握することが大切です。

各科目の試験時間と配点は以下のようになっています。   

科目配点試験時間
国語       100点       50分       
算数100点50分
理科50点30分
社会50点30分

雙葉の入試では、国語・算数が100点満点、理科・社会が50点満点となっています。

国語の得点は全体の約1/3を占めるため、理科・社会で多少失点しても、国語と算数でしっかり得点できれば合格に近づけます。

逆に言えば、国語で失点してしまうと、理社で取り返すのが非常に難しいのです。

実は「差がつきやすい」のが国語!

算数は、できる子がどんどん得点を伸ばす科目です。
一方で、国語は「どこで差がつくのか分かりにくい」と思われがちですが、それは十分に対策できていない場合の話。

雙葉の国語では、本文から正しく読み取り、論理的に記述する力が求められます。
記述問題が多く、差がつきやすい構成になっています。

つまり、「国語の記述をしっかり対策できているかどうか」が、合否の分かれ目になるのです。

だからこそ、今国語力を鍛えるべき!

雙葉中学校を目指すなら、国語こそ力を入れるべき科目です。
記述力は一朝一夕では身につきませんが、丁寧な読みと、自分の言葉で説明する練習を積み重ねることで、必ず力になります。

雙葉の配点を理解し、「戦略的に国語を得点源にする」ことで、他の受験生に大きな差をつけることができます。

2. 実は特殊な、雙葉中学校の国語

雙葉中の最大の特徴は「記述問題」の比重がきわめて高いこと。
設問の形式は、「選択肢」「抜き出し」「空所補充」「記述」など多岐にわたりますが、その中でも最も重視されているのが記述力、すなわち文章の内容を自分の言葉で説明する力です。

実際に、雙葉中の国語では記述の割合が8割を超える大問も見受けられます。

このような出題形式は、単に本文の内容を理解するだけでは太刀打ちできず、「読解力」だけでなく、それを根拠立てて自分の言葉で説明する「表現力」や「論理的思考力」も問われる、非常に高度な内容となっています。


雙葉中学校の合否を分けるのは、この「高難度の記述問題」でどれだけ得点できるかにかかっていると言っても過言ではありません。

つまり雙葉中の国語対策とは、次の2つを柱にする必要があります:

  • 一つひとつの文章を深く読み解く「精密な読解力」
  • 筋道を立てて自分の考えを表現する「論理的な記述力」

特に記述に字数制限が設けられていないため、自分で情報を取捨選択し、必要なことを過不足なく、かつ論理的に書く力が求められます。

「丁寧に読み、考え、正しく書く」――
雙葉中学校の国語は、まさにこの力をじっくりと見ています。

記述問題の特徴と対策方法について以下の記事でさらに詳しく解説しています。 記述問題の点数が伸び悩んでいる方は、ぜひご覧ください!

長文記述の書き方についての記事(執筆中です)

      

得点しやすい問題1:「言葉の知識」

一方で、言葉の知識の問題は雙葉中の国語の中では比較的得点しやすい分野です。

例えば、2023年の入試で出題された問題を見てみましょう。

問題

A: プレゼントをあげる
B: 触らせてあげる

AとBの「あげる」の使い方は異なります。それぞれの「あげる」と同じ使い方の「みる」を次の1-5から選びなさい。

  1. 人生をかえりみる
  2. 遠くの山をみる
  3. 苦手なことをやってみる
  4. みるみる木が成長する
  5. 新たな方法をこころみる
答えと解説

A:2,B:3

A: 「あげる」は「やる」の改まった言い方に当たる本動詞です。そのため、「見る」という本来の意味で使っている2が正解となります

B: 補助動詞「あげる」が活用した形なので、同じく補助動詞として使っている3が正解となります

1、5はそれぞれ「省みる」「試みる」という動詞の一部、4は「みるみる」という副詞の一部です

言葉の知識については、言葉の使い方などが出題されるだけで、突っ込んだものはあまり見られません。他には敬語の使い方や正しい接続詞、助詞を選ばせる問題などがあります。幅広く知識分野が出題されるため一通り知識をつけて、確実に得点するようにしましょう。

得点しやすい問題2:「漢字」

知識問題と同様に「漢字」は雙葉中の国語の中では比較的得点しやすい分野です。

例えば、2023年の入試で出題された問題を見てみましょう。

問題文

問:カタカナの部分を漢字に直してください。3は()内に示された意味になるように下線部に漢字一文字を書いてください。

  1. 先見のメイがある
  2. ウゴのたけのこ
  3. _解(仲直り)
答え
  1. 先見の明がある
  2. 雨後のたけのこ
  3. 和解

漢字自体はそこまで難しくなく、意味を理解していれば書けるものが出題されます。 ただし、雙葉は語彙力を重視するため、単なる漢字の読み書きだけでなく、

・ 四字熟語や慣用句の意味を正確に理解する
・ ことわざや故事成語の背景を知る

といった対策が重要になります。

漢字は勉強することによって確実に点が取れる分野なので、早めにしっかりと対策し、合格点に近づきましょう!

漢字の覚え方についての記事はこちら!

3. 合格するためには、国語で何点取ればいい?

問題の内容を見て少し尻込みしてしまった方もいるかもしれませんが、もちろんこれら全てを完璧に仕上げなければならないわけではありません。

合格点を取れればよいのです。近年の合格点は以下のように、7割前後が合格圏内となっています。

2023年合格最低点:223点/300点

2022年合格最低点:194点/300点

知識問題や漢字で確実に得点し、記述問題でも部分点を積み重ねていくことで、合格点に到達することができるでしょう。

4. 過去問分析から見えてきた! 雙葉で求められる「語彙力」

語彙力が試される多彩な出題形式

雙葉中学校の国語入試では、「選択肢」「抜き出し」「空所補充」「記述」など、さまざまな問題形式が採用されています。これらどこをとっても、語彙力が回答の鍵となります。

こんな問題が出題される!

雙葉中の語彙に関する問題では、同訓異字、ことわざ、文法、語句の意味など、多岐にわたる問題が散見されます。

語句の問題

美しい飾りを___ツリー
(からんだ、はいた、はめこんだ、まとった
広い庭に___樅の木
(きりたつ、そびえる、はびこる、はりだす)

このような語句の問題ではもちろんですが、記述問題でも、本文の内容を自らの言葉で要約、言い換え、再構成する際に、言葉の正確な意味、言葉の豊かさが求められます。

なぜ、語彙力が必要なのか?

正確な読解の基盤
本文に登場する言葉の意味を正しく理解することが、文章全体の意味把握につながります。

論理的で豊かな表現
自分の考えを表現する際、適切な語彙がなければ、ただ漠然とした解答になってしまいがちです。

抽象的な内容の要約・言い換え
記述問題では、単に本文をなぞるのではなく、自分の考えとして再構成する能力が問われ、ここで語彙力が差を生みます。

語彙力をつけて国語全体の力を底上げしましょう!

自分の言葉で「読み解いた内容」を表現できる
語彙が豊富だと、本文の要点を自分なりに深く消化し、分かりやすくまとめることができます。

難易度の高い記述問題で大きなアドバンテージに
雙葉の記述問題は、基礎的な設問とハイレベルな設問が明確に分かれているため、後半の難問でしっかり得点できるかどうかは、語彙力に直結します。

とはいえ語彙力を身につけさせる方法がわからない、という方はこちらの記事もチェックしましょう!

5. あなたは今、雙葉に受かる国語力がありますか?

まずは、雙葉中学校で実際に出題された問題に挑戦してみましょう。
雙葉らしい、論理力と表現力が試される問題です。

問題文

 目が見えないことを理由に、学校や習い事での受け入れを断られることが多かった私は、「自分はほかの子とちがい社会から疎まれる存在なんだ」とずっと思っていた。

 しかし、私が英語を教わっていた、近所のドイツ人の先生はそれまでに私が出会った先生とは違った。

(中略)

 先生はそんな私に、「見えないことは、あなた次第で才能に変えられる」とおっしゃったのだ。生まれて初めての言葉だった。そして、先生はお言葉の通り、授業の中で私の「才能(?)」を開花させようと、他の生徒さんの前でどうどうと私への配慮を実行された。

(中略)

先生が繰り返した”You can change”の言葉は、改めて私に衝撃を与えた。このときから、私は本気で英語を勉強することになる。

問:傍線部の言葉を聞いたときの主人公(全盲の少女)の気持ちを説明せよ。

(出典:雙葉中 2023 「わたしの先生」) ※問題文は過去問そのままではなく、要約したものです

「なんとなく分かった気がするけど、どう書けばいいか分からない……」
そんなふうに感じた人も多いのではないでしょうか?

雙葉中の国語では、「気持ちを読み取る力」と「根拠を明確にして説明する力」が同時に求められます。
つまり、“読めているつもり”では太刀打ちできないのが雙葉中の記述問題なのです。

模範解答は

模範解答を表示

目が見えない自分は他の子とちがい、社会から疎まれる存在なのだとずっと思っていたが、マイナスにしか思えなかった点も努力によってプラスに変えられると聞いて感動と衝撃を受け、将来に希望を見出し、自分の力を信じて努力しようとはげまされた思いになった。

です。

この解答に辿り着けたでしょうか。

おそらく、このような解答を作るのは入試対策を始めて直ぐの時では難しいと思います。

では、どう考えたら良かったかを解説していきます。

<問題解説>

記述問題では、気持ちの変化とその理由がセットで書けているかがとても重要です!その変化を捉えるために傍線部の前後を丁寧に見ていきましょう。

傍線部の前では主人公は学校や習い事教室から拒絶された経験を持つことが読み取れます。

その一方で傍線部の後では、先生が主人公の「才能=見えないこと」を開花させようとさせた結果、主人公は本気で英語を勉強するようになったことが分かります。

このことから、

  • 主人公のそれまでの心情
     「目が見えないだけで疎まれる」「自分は社会から拒絶されている」という強い劣等感や孤独感がある。

  • 先生の言葉の意味
     
    →「見えないこと=才能にできる」という、前向きでまったく新しい視点!
     → これまで「マイナス」としか思えなかった自分の特性が、「プラスにもなりうる」と教えられた。

  • 主人公の反応 
    →「生まれて初めての言葉だった」とあることから、強い衝撃と感動があったと読み取れる。
    先生の言葉をきっかけに、本気で英語を勉強し始め、未来に向かって努力を始めた。

ということが読み取れると思います。このように文章を論理的に読み取り、さらに本文中に書かれていない表現(自分の特性をマイナスに感じるはげまされた気持ちになる)を使える語彙力を鍛えましょう!

雙葉の記述問題は、
「気持ちを読み取る力」だけでは不十分です。
「なぜそう感じたのか?」という根拠を文章全体から探し出し、自分の言葉で説明する力が必要です。

文章を読んで「共感したな」「感動したな」と思ったときは、
なぜそう感じたのか?
どの言葉が心を動かしたのか?
を立ち止まって考える習慣をつけましょう!

この読み方ができるようになれば、雙葉中の記述問題にも自信を持って取り組めるようになりますよ!

国語対策のポイント

雙葉中の記述対策をする時には次の三点を意識して取り組んでみましょう!

  • 過去問を繰り返し解き、「なぜこの人物はそう考えたのか?」を意識して読む
  • 解答例を写すだけでなく、自分の言葉で要約する練習をする
  • 書いた記述を第三者(先生・家庭教師・保護者)に添削してもらう

特に雙葉では「丁寧に読んだ人が報われる」出題が多いので、「根拠を明確にした読解力」を武器にしましょう。

6. まずはこれを解こう!おすすめ過去問紹介

今後はさらに、国語の点数を上げていくために、おすすめ過去問をお教えします!

雙葉の国語を攻略するためには、過去問演習が不可欠です。

良質な過去問を解くことで、出題傾向を掴み、実践的な力を養いましょう!

以下に、おすすめの過去問をまとめました。

年度問題特徴
2023年度第二問全盲の主人公が人生を変えてくれた先生との思い出を振り返るエッセイです。カトリック学校の雙葉らしいキリスト教の価値観に触れることができる内容です。
2022年度第一問精霊信仰の感覚を教えてくれた祖母との思い出を語るエッセイです。頻出テーマ「自然と人間」に関する知識を身につけることができます。
2021年度第一問便利さを求めた人間社会を咎め、自然とともにある環境を求める論説文です。頻出テーマである「自然と人間」という内容に触れつつ、かなりの長文を読む練習になります。

まずはこれらのおすすめの過去問を解いてみましょう!

7. 過去問の効果的な活用法

過去問をただ解くだけでは、十分な効果を得ることはできません。

過去問を効果的に活用するためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 過去問を繰り返し解き、「なぜこの人物はそう考えたのか?」を意識して読む
  • 解答例を写すだけでなく、自分の言葉で要約する練習をする
  • 書いた記述を第三者(先生・家庭教師・保護者)に添削してもらう

また、日常から親子や友人間で、教材の内容について話し合うことも効果的です。自分の考えが整理され、より深い定着が期待できます。

ニュースなどの題材をもとに、社会問題についての考察を深めるのも良いでしょう。

保護者の子供への接し方について、実際に東大生にインタビューした記事はこちら!

8. まとめ

雙葉の国語では、「なんとなく読めた」では点は取れません。
本文の細かな表現に注意しながら、「人物の気持ちの変化」や「言葉の背景にある価値観」を捉え、それを論理的かつ簡潔に表現する力が必要です。

今は難しく感じるかもしれませんが、丁寧なトレーニングを重ねることで確実に力がつきます。
雙葉合格のために、今日から一歩ずつ、記述力を鍛えていきましょう!

国語特化のオンライン個別指導塾「ヨミサマ。」では、雙葉の国語に頻出の高度な文章を、東大生を始めとした難関大学の講師とともに学習していきます。

今、そんな東大生たちがつくった、国語の記述問題がメキメキ伸びるようになる、記述問題のルールブックをヨミサマ。の初回体験を受けてくれた方に無料で配布中です。

このルールブックも活用して雙葉中学校の国語を攻略しましょう!

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この記事を編集した人

ヨミサマ。事務局

東大生がつくる国語特化の個別指導塾ヨミサマ。編集部です。ヨミサマ。講師の東大受験や指導の経験をもとに、国語や受験にまつわるお役立ち情報を発信していきます!