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語彙力を上げるには語彙ドリルをやるべき?本質的な語彙力が身につく学習法
こんにちは!国語特化のオンライン個別指導塾ヨミサマ。編集部です!
「文章が読みづらい」「言葉でうまく表現しづらい」と感じること、ありますよね?
それは語彙力が足りていないからなのです。語彙力を高める正しい方法を、この記事では、ヨミサマ。の東大生講師が解説します!
目次
語彙力の本質とは?
そもそも「語彙力」とは、どんな力を指すのでしょうか?
一般的に、語彙力と言うと「どれだけたくさんの言葉を知っているか?」というイメージを持つ人が多いようです。確かに知っている言葉の数も大事かもしれません。
しかし、語彙力の本質はズバリ、
知っている言葉を適切な場面で使いこなす力にあります。
つまり、語彙力とは、単に知識として知っている言葉の数ではなく、その言葉をどう使うか、どう言い換えるか、といった、相手に伝わりやすい形に変える力なのです。
語彙力ってそんなに大事?
語彙力が不足していると、どのような問題があるのでしょうか?
例えば文章を読んでいるときに、意味をしっかりとつかむことができず、理解が浅くなってしまいます。あるいは作文をするときに、自分の意見を思うように表現できず、読む人に間違って伝わってしまったり、自分が大事だと思って書いたところがちゃんと伝わっていなかったりします。
それだけでなく普段の友達や親との会話においても、思うように言葉がでてこなくて、伝えたいことがうまく相手に伝わらず、もどかしい思いをすることも多々あります。
逆に語彙力が高ければ、文章の読み取りがスムーズにできて読書や読解がラクに、楽しくなってきたり、また自分の考えを正確に表現できるようになって、話すことが楽しくなったりします。
これは、子ども/大人に関わらず、何か仕事や宿題をする上でも、良い人間関係を構築するためにも、とても大事なスキルです。
語彙力を上げるためにやるべきこと
語彙力を高めるためには、やはり言葉にしっかり触れることが必要です。
つまり、読む、書く、話す、といった体験を通して、語彙力は鍛わっていきます。
しかし、ただ漠然と本を読むだけでは語彙力は上がりません。その理由は、とりあえず読む、というのは往々にして受け身であることが多いからです。ただ読むだけだと、それはインプットをしたに過ぎません。読んで、わからない単語を調べたとしても、「ふーん」で終わったなら、それも単なるインプットです。
漠然と読まないためには、短い文章をじっくり読むことがいいでしょう。少しずつであれば取り組みやすいというメリットもあります。
また「とりあえず読んだけど‥」感を避けるため、書く・話すといったアウトプットもあると、さらに良いでしょう。

そうした点を、語彙ドリルは満たしているように思われがちです。知らない語彙が並んでいて、触れて、意味を見て、それを書く。短い例文もあることが多いです。
実際、少しでもやる気が湧くのなら、何もしないよりは良いかもしれません。
しかし、語彙ドリルを解いても、生きた言葉(文脈により意味が異なる言葉)の意味を推測するトレーニングにはならないことが1番の問題です。
これが何を意味するかというと、ズバリ、ドリルに載るような難しい言葉の意味を知っていることよりも、文脈上での様々な言葉の使われ方(生きた言葉)こそが、直接的な語彙力の向上に繋がるからです。
さらに、だんだんドリルに取り組むことが億劫になったり、終わらせることが目的になって、実際にはほとんど身についていない場合も多いでしょう。
このような点から、ドリルに取り組むよりも、何か興味のあるものをしっかり読み、そこにある様々な文脈から学んだ言葉を生きた言葉として使っていくことが重要だと思いませんか?
では、どんな書物に触れればいいでしょうか?
「とりあえず何でもいいから気になる本を読んでみる!」
「いや、結局難しければ難しいほど語彙力がつくでしょ!」
そんな空耳が聞こえてきましたが、どうでしょうか?
結論から言ってしまうと、何を読んでも同じ効果が得られるわけではないですし、難しいほど良いわけでもありません。一見これらは語彙力を高めるために良い方法のように思えますが、実は誤ったアプローチになりがちです。
なぜなら本の内容や形式によって、語彙力のつき方には大きな差があるからです。
語彙力を上げる本のタイプ 3選
では、どのような書物を選べば、効果的に語彙力を高められるのでしょうか?
語彙力を伸ばすためには、自分にとって適切なレベルで、意味や表現に考えを巡らせられるものを選ぶと良いでしょう。
個人差があるので一概には言えませんが、難しすぎる本や長すぎる本は、言葉の細かなニュアンスに集中しづらいため、語彙力向上には必ずしも有効ではありません。
もしも、短いものしか読みたくない!時間がない!といったタイプの方がこれを読んでくれていたら、以下のようなタイプの書物をオススメします。
1. エッセイや評論集
これらは短いながらも深い論理を展開し、言葉の使い方に工夫が凝らされているため、語彙力を高めるのに非常に効果的です。特に、3~5ページほどの短めのエッセイや評論は、手軽に読める上に、論理的な内容であるため理解を深めやすくなります。
2. 詩集や短編小説
詩や短編小説は、言葉の選び方が精緻であり、表現の幅が広いため、語彙を増やすために最適です。短い文章に凝縮された言葉の意味を考えながら読むことで、語彙力が自然に身につきます。例えば短編でおすすめなのは「54字の物語」シリーズです。

3. 漫画
えっ?マンガ?と思った方もいるかもしれませんが、実は、漫画は語彙力を高めるのに有効である場合が多々あります。理由は、たとえその言葉がわからなくても、絵で様子を表現されているため、新しい言葉でも置いていかれることなく読めること。
つまり意味を知らない言葉があっても、意味を推測して読みながら、状況を理解することができるのです。
さらに、現実に近い内容のリアリティのある漫画であればあるほど、自分でも日常使いできる言葉が多いので、登場人物の真似をしてアウトプットがしやすいというメリットもあります。また、ダブルミーニングや隠れたメッセージが含まれていることも多いので、それらを理解することで、語彙力だけでなく表現力まで、鍛えることができます。
語彙力を高めるための読み方
では、これらの本をどのように読んでいけば、語彙力をさらに高めることができるのでしょうか?
そのカギは深く読み、考えることです。
本をただ読むだけでは、語彙力は上がりません。次のステップを実践してみましょう。
1. 言葉の意味を推測する
読んでいる最中に分からない言葉が出てきた時、逐一本を閉じて、その意味を調べることこそが大事なのだと思っていませんか?これ、ヨミサマ。的答えとしてはこうです。
「しっかり調べるより、スピード感をもって読みながら推測する力が大事」
自分で意味を調べて、理解した言葉を自分の言葉で説明できるように練習したければそれも1つの素晴らしい取り組みではあります(やりたい人はぜひどうぞ!)が、小さい頃から日本語が言葉として身につくのに、辞書が必要だったでしょうか?
そうですよね。やはり、推測して自分なりに解釈しながら使っていくことで、どんどん身につくようになるのです。
2. 対話をする
本を読んだ後、その内容を誰かに話してみましょう。自分が理解したことを他人に説明することで、言葉を使いこなす力がつきます。また、相手の意見を聞いたり、自分の意見を組み立てたりすることで、さらに語彙力が深まります。
+ (余力があれば) 読書ノートをつける
読んだ本や記事の中で、印象に残った言葉やフレーズをノートに書き留めておきましょう。それを何度も見返すことで、自然に記憶に定着しますし、思い出して使ってみるきっかけになったりもします。
結論:語彙力を高める本と方法
ここまで、「語彙力を高めるためには」を語ってきました。
漫画など、自分にとって手に取りやすい何かしらの書物に触れるようにすることで、インプットの機会をなるべく増やすと、新しい言葉に触れる回数が増えます。
そして、ただ見たり流し読みする、で終わることなく、自身で意味を推測しながらアウトプットを繰り返すことが非常に大切です。
新しく知った言葉を臆さず他人に使ってみたり、意味を説明したりすることで、語彙力はより効果的に高まります。
語彙ドリルに頼るのではなく、読書とアウトプットの作業を組み合わせることで、より実践的な語彙力が身につくでしょう。
ヨミサマ。では、こうした読書法や語彙力を高めるための具体的なアドバイスを、国語特化のオンライン個別指導を通じて実践しています。無料体験も実施していますので、ぜひ一度体験してみてください!
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この記事を編集した人
東大生がつくる国語特化の個別指導塾ヨミサマ。編集部です。ヨミサマ。講師の東大受験や指導の経験をもとに、国語や受験にまつわるお役立ち情報を発信していきます!