日能研での国語の授業とは?日能研に通い、中学受験をした講師にインタビュー【ヨミサマ。講師インタビュー #04】
こんにちは!ヨミサマ。編集部です!
今回は中学受験の有名塾、日能研に通っていた講師にインタビューしました!
お話してくださったのは浦和明の星女子中学校高等学校出身の東大生、Y先生です。
小学生の授業も多く担当しているY先生の日能研の体験談、ぜひお楽しみください!
Y先生のプロフィール
─── 自己紹介をお願いします!
東京大学の3年生で文学部のYといいます。通っていた中学校・高校は浦和明の星女子中学校高等学校です。
1月に入試がある埼玉の女子校です。レベルとしてはトップ層から一回り二回り下がるぐらいのところで、埼玉の女子校の中ではトップぐらいですね。
本当は桜蔭中学校などを目指していたんですが、落ちてしまいました。もう少しレベルの高い学校に受かったのですが、遠すぎて通学が難しいかもしれないということで、この学校に決めました。
受験対策で、日能研という塾に通っていました。
─── 通学時間も大事ですよね。小学校時代、特に5、6年生くらいのときは、どんな子でしたか?
受験勉強より本を読むことを優先してしまうような子でした。早寝しなきゃいけないのに夜の12時まで本を読んでいるような生活をしていました。
日能研での国語の授業とは?
─── 読書好きな子だったのですね!日能研にはどれぐらい通っていて、どういう授業を受けていましたか?
小学4年生の夏頃に、日能研の新越谷校というそこまで規模が大きくない校舎に入りました。3つあったクラスのうちの1番上のクラスに入り、国語、算数、理科、社会の授業を受けていました。大体週に2〜3日、通っていました。
─── 日能研に通うことにした理由は何か分かりますか?
おそらく母が選んだのだと思います。日能研以外の選択肢としてSAPIXがあったのですが、当時SAPIXはかなりハードな塾だと噂になっていたので、日能研を選んだのではないかと思います。
─── 日能研での中学入試の国語の授業はどんな内容でしたか?
テキストをとにかく解いていって、解いた問題の解説を聞く、解いて解説を聞いての繰り返しが授業の軸でした。あとは、先生の工夫だったのかもしれないですが、毎週新しい言葉をノートに書き、意味を調べてきて、先生がそれをチェックする、といったこともやっていました。
─── 日能研は各校舎にそれぞれ在籍する先生の授業を受けるという形でしたか?また、国語の先生は1人だけでしたか?
各校舎に先生が1人ずつ在籍しているというよりは、国語の先生がいっぱいいる中から、この校舎のこのクラスの授業はこの先生、という風に割り振られていました。なので、基本1人の先生に習うことになると思います。ただ1年ごとに先生が変わっていました。
─── 1年ごとに先生が変わっても、基本的な授業内容は変わらなかったですか?
そうですね、基本的には解いて解説という授業内容でした。
─── 解説は、解答のテクニック、または文章の内容自体のどちらに重点を置いたものが多かったのですか?
どちらもやっていました。文章の内容をまず読み解いて、この問いはこういう部分を聞いてるから、こういう回答を導けるよねというような解説で、どちらの部分も焦点が当たっていました。
─── なるほど。何か興味深かったエピソードはありますか?
6年生のとき、先生の解説を聞いて、先生ではなく自分で採点して点数を報告する方式だったときがありました。自分の解答は解答基準に合ってるのかどうかを考えさせられ、面白かったです。
─── 面白い方式ですね!中学入試において日能研などの塾で国語を学ぶ意義は、どんなものがあると思いますか?
日能研では、基本的な読解力を上げることや、問題の形式、問題を解くことに慣れていくことができます。また、入試は学校によって問題形式が違うので、そういった情報に触れられることや、普段小学校では解かないような少しハイレベルな問題を解く練習ができるといったことが、塾に通う意義かなと思います。
─── 日能研で、どんな能力が育ちましたか?また、中学入試に向けて1人で勉強する場合と、日能研に通う場合とでは、どのような差が生まれていたと思いますか?
私は授業を受けて、問題を与えられて解くっていう作業が、めちゃくちゃ楽しかったです。小学校だと結構ペースがゆっくりで、自分で何か新しく学ぶことはそんなにありませんが、塾だと難しいことがいっぱいあって楽しかったので、勉強のモチベーションの維持には塾の存在が大きかったなと思います。
自分の意見をぶつける
─── 受験生のころにやっておけばよかったと思うことは何かありますか?
集団授業では、自分の意見を先生と一対一で話す機会は基本的にはなかったので、ヨミサマ。での授業みたいに自分の意見を自分なりに主張する練習はそんなにしなかったなと思います。
─── 先生は現在中学受験生や小学校高学年の生徒に対して授業をしていますが、授業において何を大事にしていますか? 例えば小学校6年生レベルの生徒に向けてヨミサマ。で授業するとき、何を大事にしていますか?
私は自分の授業の中で、自分が喋っちゃう時間が多かったな、と反省することがあります。最近では、物語でも説明文でも、重要なキーワードから話を発展させてその子の意見を聞いてみるといったことを大事にするようにしています。
─── ヨミサマ。で授業を受けている中学受験を考えている人たちや、将来ヨミサマ。で授業を受けることになるであろう中学受験生に、メッセージをお願いします!
大規模な塾に行っていると、自分の意見を一対一で人にぶつける機会ってなかなかないと思います。なので、与えられた問題を解くっていうのももちろんそうだし、先生に自分の意見を自信を持ってぶつけてきてくれたらすごい嬉しいなと思います!
インタビューのまとめ
- 日能研では、テキストを解いて、解いた問題の解説を聞くことの繰り返しが主な授業スタイルであった。
- 日能研では、基本的な読解力を上げることや、問題の形式、問題を解くことに慣れていくことができる。
- 学校によって異なる出題形式についての情報に触れることができる。
- 塾では普段小学校では解かないような少しハイレベルな問題を解く練習ができる。
- 塾に通うことが勉強のモチベーションの維持に役立つ。
著者
篠原鼓太:教育系ライター
しのはら こうた / Kota Shinohara
2004年神奈川県横浜市生まれ。神奈川県で育ち、地元公立中学から神奈川県立湘南高等学校に進学。勉強、部活、行事の三兎を追うという校風の元、部活動では主将を務めて関東大会に団体で出場を果たし、3年次の夏休みも返上で体育祭に奔走しながらも、東京大学文科二類に上位で現役合格を果たした。1点が合否を分けると言われる東大入試で、部活引退後の半年間で100点以上点数を上げた勉強方法は国語に起因すると確信し、国語特化のオンライン個別指導「ヨミサマ。」に所属。現在は広報室長を務めて書籍の出版や広報活動に携わり、世の中に国語の勉強法を発信している。
この記事を書いた人