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国語はセンスではない!論理的に解答を導ける3つの理由
こんにちは!国語特化のオンライン個別指導、ヨミサマ。編集部です。
皆さんは、「作者の気持ちを答えなさい」といった問題に戸惑った経験はありますか。
「人の気持ちなんてその人にしかわからないはずなのに、どうやって気持ちを読み取ったらいいの?」と、疑問に思いますよね。
このような問題を解く時、「国語はセンス」だとよく言われます。確かに感覚やセンスのある人の方が主人公の気持ちがわかりそうだし、選択問題もなんとなくで正しい方を選べそうですよね。
しかし、これは大きな勘違いです。確かにセンスが助けてくれる事はありますが、国語はセンスで解くべき科目ではありません。
国語は論理に基づいて解くべき科目です。
今日は、国語が論理に基づいて解くべき科目である理由や、センスがある人もない人も国語で高得点を取る方法についてお伝えします。

目次
国語はセンスでない理由
1. 国語の読解には明確なルールがある
国語の読解は、「センス」や「感覚」に頼る曖昧なものではありません。実際には、文章には一定の論理構造や表現パターンがあり、それを的確に捉える技術を身につけることで、誰でも安定した得点が可能になります。
たとえば、筆者の主張とそれに対立する意見が明確に分けられていたり、因果関係が明示されていたりするように、「対比」「変化」「因果」などの構造は頻出です。
こうしたパターンを意識し、読解のチェックリストとして以下のようなポイントを押さえて読み取ることが、正確な読解につながります。
読解の3つのポイント
- 問いで設定された条件を満たしているか
問題の主語と答えの主語が対応していないと、文意がずれてしまいます。また、設問で求められている視点(登場人物の気持ち、筆者の主張、第三者の意見など)を正しく読み取る必要があります。 - 文章の論理構造に従っているか
対比の関係(「一方で」「しかし」)、因果関係(「だから」「それゆえ」)、時間的な変化(「その後」「やがて」)など、文章中の論理展開を把握し、それを解答に反映できているかが重要です。 - 変化のタイミングやきっかけをつかめているか
登場人物の気持ちや状況の変化がどのようなきっかけで生じたのか、その前後の文脈を正確に読み取る必要があります。

2. 記述や作文は構成力と表現の型で上達する
自分の意見を書く記述問題や作文も、「結論→理由→具体例」などの型を学ぶことで論理的に書けるようになります。センスに頼らず、技術として伸ばすことができます。
3. 問題は客観的に採点されるように作られている
問題を作る側の気持ちになってみることも大切です。入試問題や模試の国語の問題は、決して出題者の「思いつき」や「感覚」で作られているわけではありません。出題者は、本文の中に明確な根拠が存在し、それを読み取れば誰でも同じ答えにたどり着けるように、綿密に構成された設問を作っています。つまり、受験生に「本文を正確に読み取り、論理的に思考する力」を試しているのです。
たとえば、「筆者の主張は何か」と問う設問であれば、出題者は本文の中からその主張が読み取れる箇所を明確に意識し、そこを根拠として答えが導けるように選択肢を作成します。逆に言えば、出題者の意図を想像しながら問題を見ることで、「なぜこの問いが出されているのか」「どの部分を読めば答えが見つかるのか」という視点が得られ、より正確かつ効率的に解答できるようになります。
このように、「出題者の立場に立って考える」ことは、問題文に対する客観的な視点を持ち、論理的に解答を導くうえで非常に有効な方法なのです。
国語を論理的に解く方法
国語の問題は論理的に、適切な方法に基づいて考えれば誰でも解けるようになります。
その適切な方法とは一体どういう方法なのでしょうか。今日は特に大切な三つのことについて紹介します。
1.まず問題がどのように作られているか知る
問題の答えは文章中のどこかに必ず隠れています。問題文や選択肢に出てくる重要な単語を見つけ、その単語が本文のどこで使われているかを確認しましょう。
例えば、「筆者の主張は?」と問われたら、「~である」「~なのだ」など「主張」に関する言葉がどこにあるのかをまず探すことが重要です。
2.文章の論理関係を整理する
問題がどのように作られているかわかったら、次に大事なことは、本文の接続詞に注目し、筆者が伝えていることの論理関係をまず整理することです。
「しかし」「だから」「つまり」など世の中にはいろいろな接続詞がありますが、それぞれは違う役割を持っています。例えば、「しかし」の後には対立する意見が、「だから」の後には結論が述べられることが多いです。
「つまり」「なぜなら」「このように」などの言葉がある場合、その後に筆者の意図が説明されていることが多いです。
例えば、次のような文章を考えてみましょう。
【最近の研究では、読書量と読解力には直接的な関係がないことが明らかになった。しかし、読書によって語彙が増えることで、結果的に文章を理解しやすくなる。】
この文章では、「しかし」という接続詞が使われています。つまり「読書量と読解力は関係がない」という意見に対し、「語彙が増えることで理解しやすくなる」という別の視点が提示されています。
基本的には、「しかし」の後に筆者が伝えたいことが来るので、筆者は、読書をしても、読解力は上がらないということよりは、むしろ読書をすることで文章をもっと理解しやすくなるというような、読書にとって肯定的な意見を持っているのです。
このように、接続詞を意識することで筆者の主張が整理しやすくなります。
③答えの書き方のルールを知る

国語の解答で高く評価されるものは、本文に書かれていることをもとに解答が作られているものの、本文を読んでいない人が見ても意味が伝わるような解答です。
まず解答は本文に着実でなければならないため、
- 元の文章の因果関係を保存している
- 元の文章の時系列を保存している
- 一般論や自分の考えではなく、元の文章の筆者の主張を基礎に成立している
この辺りのルールは必ず守られていなければなりません。
その上で、誰にでも伝わる解答であるために、適切な言い換えができているものが好ましいです。少なくとも次の3点は意識するようにしましょう。
- 「この」「その」「あの」などの指示語を言い換えている
- 本文内で「」で囲まれた言葉を言い換えている
- 比喩表現を言い換えている
本文中にはないが、筆者の言いたいことをうまく表す言葉を解答に使うことができれば、記述問題で高得点を狙えるようになるでしょう。
まとめ
国語は決してセンスだけで解くものではなく、論理的に考えることで誰でも得点を伸ばせる科目です。接続詞に注目して論理関係を意識する、答えの書き方のルールを守るといったコツを意識して、論理的思考を身につけましょう。
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この記事を編集した人
東大生がつくる国語特化の個別指導塾ヨミサマ。編集部です。国語のプロフェッショナルとして、国語が苦手な生徒から東大受験対策まで述べ二千人以上を指導してきた経験を記事にしてお伝えします。完全独学で東京大学文科Ⅰ類に合格し、「成績アップは国語で決まる!」著者の神田直樹が監修しています。
