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勉強法

要約問題

国語の要約問題が苦手な人必見!東大生が実践する要約のコツ

更新日:2025.11.15

こんにちは!ヨミサマ。編集部です。

今回は、現代文の入試問題にも頻出する要約問題を解くコツについて解説します。

ヨミサマ。の講師として指導していると、多くの生徒が要約問題を苦手としていることに気が付きます。実際、よくこんな声を耳にします。

「要約問題って、入試にそんなに出ないんじゃない?」

「要約できなくても、普通の問題は解けるし!」

「要約の仕方なんて知らない!」

しかし、コツさえつかめば要約問題は攻略することができるのです!

この記事では、要約の重要性と解き方のコツを解説します。読み終わるころには、要約問題が入試で重要な理由と、その解き方が分かるようになるでしょう。

国語の要約問題に興味がある方は是非お読み下さい。

要約問題が重要なワケ

要約問題は、単に文章を短くする練習ではありません。文章全体を正確に把握し、筆者の主張や要点を明確に理解する力を養うために最適なトレーニングです。

以下は、実際の大学受験で求められた要約問題の概要です。また、この要約力は、大学入試だけではなく、中学受験や高校受験でも求められます。

  • 慶應義塾大学 … 約6000字の文章を360字以内に要約
  • 一橋大学 … 約3500字の文章を200字以内に要約

これらの問題だけでなく、「本文全体を踏まえてまとめなさい」と指示があるような多くの内容把握問題は実質的に要約を求めるものです。このように、要約はただの練習ではなく、実際に入試問題として立ちはだかってきます。

つまり、要約ができるようになれば、国語力が向上し、実際の問題も解けるようになる、というわけです。

要約問題の解き方・コツ

段落ごとの要点を押さえる

文章は段落ごとに意味を持っています。それぞれの段落で何が述べられているのかを簡潔に整理しましょう。

具体的には次の3つに注目すると、段落ごとの要点が掴みやすくなります。

段落の「最初」と「最後」に注目する

多くの文章では、段落の最初に主張や話題が示され、最後にまとめや結論が書かれています。

接続語を手がかりにする

「しかし」「つまり」「たとえば」「そのため」などの接続語は、筆者の論理展開を示します。

特に「つまり」「要するに」は要点をまとめるサインであり、「しかし」「ところが」は筆者の主張が現れるポイントです。

繰り返されるキーワードに注目する

同じ語や同じ内容を言い換えて説明している部分は、段落のなかで中心となる考えを支えています。

キーワードが何度も登場する場合、それが段落のテーマになっていることが多いです。

筆者の主張を見極める

要約では、筆者の意見や主張を的確に捉えることが重要です。例えば、「〜という問題がある。」「〜が重要だ。」「〜といえるだろう。」などの言葉は筆者の主張であることが多いです。

事実の羅列ではなく、筆者が何を伝えたいのかを意識しましょう。決して箇条書きみたいになってはいけません。筆者は論理を通じて自分の考えや主張を伝えようとしています。

具体例は思い切って省略し、抽象化する

本文には例が多く含まれますが、要約ではそれを削ぎ落とし、一般化した内容に置き換えることがポイントです。

具体例の抽象化は以下のような手順で行うと、分かりやすいです。

1:共通点を探す

複数の具体例に共通している特徴や考え方を見つけましょう。

例:犬が飼い主に忠実、猫が飼い主に甘える → 「ペットは人との関係性を築く存在」

2:具体例の抽象化

人名・モノ・行動などを、より広いカテゴリの言葉に言い換えましょう。

例:部活で後輩を指導 →「リーダーシップ」や「対人関係力」

接続詞を活用して論理的にまとめる

「つまり」「しかし」「なぜなら」などの接続詞を適切に使うと、文章全体の流れをスムーズに整理できます。

指定字数を意識し、短くわかりやすく書く

指定された文字数内に収めるために、無駄な言葉は省いて、シンプルでわかりやすい文章を心がけましょう。

省略の基準は、「文章を読んだことがない人が解答を読んだときに意味が分かるかどうか」です。出題された文章を読んでいない人でも意味が分かるような範囲であれば、省略しても問題ありません。

練習問題

練習問題を用意したので、ぜひチャレンジしてみてください。

解答・解説

うまく出来たでしょうか?模範解答はこちらになります!

模範解答

コンピューターの利便性を活かしながら、リスクにも備え、倫理的に正しく使うことが大切だ。

最も適切なところを要約するのはなかなか難しいことなので、もし解答と違っていても落ち込むことはありません。

この文章では、「コンピューターは便利であるが、良いことばかりではない」と筆者は述べています。

たとえば、スマートフォンやパソコンを使えば、遠くにいる友人とすぐに連絡を取ることができたり、学習や仕事も非常に効率よく進められたりします。これが「利便性を活かす」ということです。

しかしその一方で、個人情報が知らないうちに漏れてしまったり、インターネット上の犯罪に巻き込まれてしまう危険性もあります。これが「リスクにも備える」という部分です。

したがって、ただ便利だから使えばよいということではなく、「人を傷つけない」「ルールを守る」といった倫理=人として正しい考え方を持ち、よく考えたうえで利用することが大切である、というのが筆者の主張です。

まとめ

要約問題は、単なる試験対策にとどまらず、読解力や論理的思考力を鍛える絶好の機会です。

日頃から新聞記事や評論文を読んで、要約する習慣をつけることで、国語の力は飛躍的に向上します。

お手持ちの国語の問題集などの要約問題で困ったり等した際はまたこの記事を見返して頂ければ幸いです。

「要約ができれば、国語はできる!」

この言葉を胸に、ぜひ要約トレーニングを実践してみてください!

他にも国語についてのお悩みがあれば是非ヨミサマ。までお問い合わせ下さい。

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この記事を編集した人

ヨミサマ。編集部

東大生がつくる国語特化の個別指導塾ヨミサマ。編集部です。国語のプロフェッショナルとして、国語が苦手な生徒から東大受験対策まで述べ二千人以上を指導してきた経験を記事にしてお伝えします。完全独学で東京大学文科Ⅰ類に合格し、「成績アップは国語で決まる!」著者の神田直樹が監修しています。